ほんもんぶつりゅうしゅう

2015-07-15 16:06

第三世住職 松本日説導師 ご遷化

 6月18日12時49分。当山第三世住職・松本日説御導師がご遷化になりました。あまりにも、静かで、穏やかで、安らかでした。まるで「たんぽぽのわたげ」のようです。ゆっくりと、ふわりふわりと、種が地面に着地するように。

 思い返せば、御導師が病気を得られてからは、幾度となく、雨に降られ、風に吹かれ、何度も、その「わたげ」は急降下をしました。けれど、寺内はもちろん、全国から届けられた当病平癒の祈り。そのお陰で「わたげ」は何度も何度も大空へと舞い戻り、その度に御導師は御奉公復帰を果たされたのでした。

 最期の時。家族でベッドを囲み、病室に響き渡るのは御題目の声のみ。徐々に穏やかになっていく御導師を拝し、私は耳元で御題目をお唱えしました。すると、瞬く間に表情が変わっていったのです。

 64年と7ヶ月。大空を舞い続けた種は地に着きました。死は終わりではありません。新たな始まりです。いつか必ず種から根が伸び、芽が出ます。そして、花が咲き、再び新たな種が、この大空に舞い上がります。その時にまた、ご縁をいただきたい。同じ世に、同じ時に、同じ場所で。真実仏教である「本門佛立宗」を目印に。

 今回、こうして無事に葬送できたことは、御講有上人をはじめ、ご縁有る御導師方のご指導。また先輩お教務方のご支援、ご協力。そして、何よりも御導師を最期まで外護されてきた、隆宣寺の信徒お一人お一人の真心こもった御奉公の賜です。心より御礼、随喜を申し上げる次第です。今後ともよろしくお願い申し上げます。 合掌

副住職 松本良光 拝