ほんもんぶつりゅうしゅう
2016年02月18日
両親からのご信心を娘・孫に —御宝前からのお知らせをいただき改良へ—
第11支庁 西宮・廣宣寺 足高富子
 
 
 昨年8月6日午前10時より、三田・本有寺にて阪神布教区婦人会恒例の交流御講が奉修されました。本有寺住職・西村厚明師の御法門前にご披露された信徒体験談発表は、西宮・廣宣寺のご信者、足高富子さんでした。56名のご参詣者は、現証ご利益の素晴らしさに随喜いたしましたので紹介させていただきます。
 
 
 ありがとうございます。私は廣宣寺所属の足高富子です、佛立信徒二代目なのです。明治生まれの父親・龍造は20歳の頃、仕事の往復で堺の安国寺の前を通る時、門前で聞こえる御題目の声を耳にしていました。父は21歳の時、海難事故に遭い海の底で気を失う際、南無妙法蓮華経と唱えていたそうです。気がついたとき砂浜に流されていたのは、御題目のご利益だと確信し、お寺を訪ねて入信しています。父が40歳のときも機械に挟まれ五本の指を切断するよう医者に診断されましたが、それを断り包帯の上からお供水をかけ続け、御題目におすがりして切断せずに済むご利益までいただいています。母・ヒサも老齢で亡くなる直前に「お祖師さまがお迎えに来はった」と言って、眠るが如く静かに寂光に帰った姿にありがたく嬉しく思いました。
 
 両親が亡くなり10年ほど経過した頃からの我が家の出来事をお話しいたします。
 
 我家の御宝前に護持しています御尊像様の右目がありません。四寸五分の御尊像様ですから瞳は大きい方です。両親が生きていた頃はキラキラとひかり輝いていたのに?何故?そのころの私は、年も40代になりお寺の組長ご奉公と家庭のことで忙しくしていました。我家のお看経も形ばかりの中味のないものでした。思い出したのは、生前の父から「お役をさせていただけば、それだけのお看経をさせていただかなければあかん」と教えられたことでした。
 
 私は心からお懺悔をさせていただきました。毎日毎日、中味のある良いお看経を一生懸命させていただきました。それから4ヵ月位たったころ、お祖師さまの右目は元のように開かれていたのです。ビックリするやら嬉しいやら、不思議な気持ちで数日過ごしたこともありました。
 
 そして今から9年前の事です。真冬なのに滝のような寝汗をかき、夜中に何度も着替える日が続きました。さらに一月ほど微熱が続いたのですが病名は判りませんでした。ある日、御戒壇のお掃除をさせていただいている時、驚きました。それは御内陣のガラス3枚がそれぞれに真ん中のところが上から下にガリガリと、ガラス切りで切ったような傷が内側に付いていたのです。これは何かのお知らせなのか?と思いました。良いお知らせでないことは私にも分かりました。お祖師さまがなされたのであれば、必ず御題目で治るに違いないと信じて、その日より罪障消滅を祈り一心不乱にお看経に励みました。それから不思議な事ですが、ガラスの傷がだんだんと薄くなり一年経過する頃、自然に消えていました。信じられない嘘のような出来事ですが私の体験です。
 
 私の身体のことですが健康診断で甲状腺に500円玉の大きさの腫瘍が見つかりました。更にリンパのあらゆるところに1センチ未満の腫瘍があることも分かりました。御宝前様はそのことをお知らせ下さったのではないかと思いました。薬も治療もしませんでしたが楽しく生活を送っています。
 
 お陰さまで毎月一万遍口唱をお寺でさせていただいています。我家のお看経は一日3時間と決めて実行しています。ご奉公の都合でできないときもありますが、ご弘通発展と自分の信心決定のための一万遍口唱です。若い頃の一万遍と違って少し疲れますが、終わったときにはいつも御宝前様に感謝の気持ちで一杯になります。
 
 最後に法灯相続の事になりますが、7年前の寒修行参詣が始まる時「お寺が近くにあるのでせめて一週間位でも朝参詣したら」と娘に申しますと「朝は忙しいねん、お弁当作らなあかんし、パートにも行っているし、そんな時間ないわ」と言い返してきました。私は「忙しいときこそ、させていただくと功徳があるんよ。何日でもよいから少し早く起きて開門参詣したら? 寒修行の開門参詣は何か得ることがあるよ」と話しますと娘の返事は「努力するわ」で終わりました。
 
 驚くなかれ、娘は一ヵ月皆参いたしました。寒修行が終わり、明日から朝参りをやめてしまうのかなーと思ったのですが、娘はその後も、今でも開門参詣を続けています。私は娘に「寒参詣で何か得る事があると言ったやろ。あなたは参詣する心を御宝前様からいただいたんやで」と喜びました。
その後、娘は班内のお助行、御尊像のオカトウお取替え等のご奉公もさせていただけるようになりました。
 
 そして、私もご利益をいただきました。私の耳が突発性の難聴になり左耳が全く聞こえなくなったときがあります。当時小学生の孫は「ばっちゃん、御宝前様に御願いしてあげるね」と言って、お看経してくれたとき程嬉しかったことはありません。これも治療することなく一週間で治りました。その孫も今では高校生です。小学生の頃より続けている寝る前のお看経は今でも続いています。
 
大事にしている言葉は
 
★続ける信心の難しさ
★続ける信心の尊さ
★続け得る信心の有難さです。
 
御宝前様にいつも感謝している我家です。ありがとうございます。合掌