ほんもんぶつりゅうしゅう
2014年04月10日
「住居購入のご利益」—御宝前のお導きで大貧乏から抜け出す—
第5支庁 立正寺 曽谷美紀恵さん(仮名)
 
 
 ありがとうございます。今年で入信して13年目となりました。入信前は原因不明の不眠症を患い、世帯主でありながら働けなくなり、生活保護も前年度の年収があるため受けることもできず、ご飯に調味料の食事という大貧乏で、一家心中も考えたほどでした。すがる気持ちで入信をして、御講師をはじめ教化親や先輩ご信者さんに温かくも厳しく、特に教化親の札幌・信廣寺出身の濱田静子さんには、ご信心に対しての心構え、正しいお看経の上げ方など「ご利益をいただくためには正しい信心前が必要である」と厳しく育てていただきました。
 
 入信したての頃は、毎日2時間のお助行を、体が回復して就職活動を再開するまでの約3ヵ月間してくださりました。印象的だったのが、一番はじめに「まずは、これがご罰、これがご利益と感じる時が必ず来るから、それが判るまでは何も考えず、毎日のお参詣と朝晩のお看経を、自分がご飯を食べる前に必ずいただきなさい。まずは100日、一緒に頑張りましょう」と、私が納得しやすい言葉で教えてくださったことに感謝しております。今でも教化親の声で、「何か悩んだら、まずは御法様」の言葉が心の中に響きます。
 
 教えていただいた通り、ご罰とご利益を頂戴することを繰り返しながら、段々と、このご信心が本物であることを感得し、入信して5年目にあたる8年前に『仕事よりご奉公を優先』に切り替えてからはご利益が多くなりました。そして5年前より部長のご奉公、3年前からは教区長のご奉公をさせていただいております。そして昨年、娘と母を抱えながらも住居購入のご利益と、2年前から力を入れているご奉公について今回ご披露させていただきます。
 
 数年前から、娘が働き始めたら世帯全体の収入が上がり、今までの都営住宅を出なければならないので、御宝前に『転居のお計らい』をお願いしておりました。そして昨年の秋に、住宅ローンの低金利固定の特別キャンペーン『本日から1ヵ月間限定』の記事をたまたま見かけました。この日は、珍しく家族三人とも午後の予定が無く時間が空いていたため、以前から気になっていた物件を確認したところ、まだモデルルームで『使用した部屋が値引きと家具付き』との広告が出ていました。実は1週間前にも見に行こうと思ったのですが、その日は不思議と急用ができて見に行けなかった物件です。キャンペーン開始の日に、家族3人の都合が良く「これは今でしょ!」と、背中を押された気がして見に行きました。しかし残念ながらモデルルームは午前中で売り切れており、和室のある部屋は残り1つで、私も含めて4家族が集中していました。初回の諸費用や毎月の返済額を聞き、住宅ローンを組むとなると娘の授業料は教育ローンを組むしか方法が無くなるため良く考え、やはり2重ローンは厳しい。住宅の購入は諦めよう、と断る決意で商談の椅子に戻りました。すると先方から、私たちがモデルルームの特典を目的に来ていたことを考慮して、初回の費用や新居でのエアコンと照明の購入および取付け費用、引越し費用など、他にも多くの提案をいただき、結果的に一番の問題である2重ローンも組まなくても大丈夫になりました。断ろうとすればするほど『ここにしなさい』『ここに住みなさい』と言わんばかりの御導きをいただきました。
 
 入信当初は狭い古いアパートでした。御宝前を奉安して約3ヵ月後に、お寺の近くの都営住宅に住むことになり、この時もご利益をいただいたと感激いたしました。ただ右側の奥に手が届かずお給仕が御不敬になっていることが、とても気がかりでした。今はお給仕もしやすく、30名くらいのご参詣も受け入れることができるようになり、本当に有り難い限りです。
 
 振り返ると、昨年の夏に都営から『来春より家賃が大幅に値上げ』の通達が来た時、今後の支払額を考え、毎月いくら授業料の積立が必要になるのか計算しました。お寺への様々なご有志の奉納額はそのまま、生活費の面で入信前の大貧乏を思い出して、何とか教育ローンを組まず毎月の積立を始めるのと同時に『自分の目標が達成できますように』と今までは臨時収入の時にしかお上げしてなかった御花料を毎月千円ではありますが、ご奉納させていただく約束をして実行した3ヵ月後のお計らいです。今度は35年の住宅ローン、これを定年までに完済ができますようにと、新本堂建立の積立ご有志を毎月2口(1口1000円)増加の合計5口にさせていただきました。
 
 まだまださせていただきたいご奉公がありますが、普段はサラリーマンのため時間が足りず限られます。ここ3年は名簿に名前だけのご信者方へ、現在住所の確認も兼ねて御会式の将引ハガキをお送りし、返答があった方へ会社が休みの日に、お助行で自転車を走らせております。このハガキをお送りしてからのご奉公も、不思議なことに1人の方の育成が一段落すると、次の方と連絡が取れるというお計らいをいただいております。
 
 また2年前からは、お寺で私がしている将引ハガキについてご披露したところ「お寺全体でやりましょう」となり、今では三大会に限らず『七五三』『初総講・祝杯式・成人式』『敬老講』『蓮
華祭り』など、行事ごとに将引ハガキ作成のご奉公をさせていただいております。私一人では渡せる人数は数える程度ですが、お寺にいらっしゃる熱心なご信者さんの手を通して、沢山の方々へお渡しできるようになったことが大変うれしいです。
 
 これからも自分の目標を達成させたいなら、まずは御法様。ただ無理はし過ぎず少しだけ背伸びをした精一杯のご奉公を心がけて、信行ご奉公に努めさせていただきます。ありがとうございました。