ほんもんぶつりゅうしゅう
2015年08月01日
伊賀・妙典寺が韓国へ —草の根交流参詣を実施—
今年はじめ清風寺から6月14日に韓国鶴松寺開導会を奉修して欲しいとのご依頼がありました。小寺院故ご参詣者が無いので、とお断りしましたが、たってのご依頼にお引き受けしました。

その後、正式なご案内が無いので、昨年11月に団参された第11支庁長の青木日斯御導師に参考資料の提供をお願いしました。すると名鉄観光神戸支店から2人が来寺。正式なご依頼が無いままお助行の気持ちで名鉄観光に計画を依頼、参詣募集を開始しました。そして、4月末に鶴松寺・姜蕙昌(かんへちゃん)御住職から正式なご案内状を拝受。更に参詣奨引に力を入れましたが、最終的に住職夫妻とご信者の谷口坥氏の3人となりました。

そこで、不参者に一口2,000円で弘通興隆費を勧募したところ、56人から21万円が寄せられ、鶴松寺開導会当日、谷口氏から2ヵ寺ご代表者に贈呈させていただきました。また家内の文子は伊賀米10キロを持参してお供えさせていただきました(重たかったです)。

御法門は「ぼけない音頭」の韓訳文を配布していただき、生涯現役、生まれ変わりの精進を訴えました。そして、翌日は新清寺にお助行に寄せていただきました。

2012年の「開教100周年記念誌」を拝見すると「韓国では、100年という期間に大きく教勢を伸ばし巨大な宗教団体となった信仰も幾つかある中で、本門佛立宗のご弘通は歴史的、社会的なハンディキャップを克服できないまま紆余曲折を経て、孤軍奮闘を重ねて来た歴史があります」「韓国教区の100年の歴史は、本寺清風寺弘通史の一部分であると言っても過言ではないと存じております」と述べられている如く、妙典寺のように清風寺門末以外の参詣はまれだとのことです。

今回のご参詣は、マーズ(中東呼吸器症候群)が広まり韓国への渡航が自粛され、更に円安の進む中、旅行代金は3人合計で64万円になりました。しかし、ご参詣の意義は、終戦70年戦没者慰霊並びに日韓国交正常化50年を迎え、更なる平和祈念の法要にご参詣させていただけた果報をしみじみ味わう3泊4日の旅でした。余慶の功徳で幾つかの史跡見学もさせていただきました。

海外弘通の目覚しいブラジル、イタリア、スリランカ、オーストラリア、フィリピン等に比して、発展しているとは言い難い日本の隣国・韓国に、弘通の起爆剤になるようなご利益の花が咲くように、お寺に泊り込んで1日1万遍口唱会を3日間くらいさせていただけたら、どんなかに素晴しいのになあ、と空想している今日この頃です。

(住職・奥山日典 記)