ほんもんぶつりゅうしゅう
2023年12月08日
本山の御尊前で叙任式を執り行う
 10月7日、令和5年度の権大僧正・権僧正・上座講師の昇叙者に対する叙任辞令下付式及び言上式が、本山・宥清寺本堂の開導聖人御尊前と御宝前で厳かに執り行われた。
 この度、晴れの叙任を受けられたのは、
権大僧正には、
前島日榕師 ④照隆寺
福岡日雙師 ⑪香風寺 の2師。
権僧正には、
野﨑恭泉師 ②本妙寺
安田清滉師 ⑪要法寺
長松清潤師 ④妙深寺
杉本現隆師 ⑤本信寺 の4師。
上座講師には、
三好信教師 ⑦広宣寺
松本信慈師 ⑩光薫寺
鈴木行桂師 ⑨広島佛立寺
小川彰孝師 ⑤遠妙寺
谷口隆明師 ⑪本法寺
加藤喜遵師 ⑪佛立寺
石原亮淳師 ⑤長福寺
栢森清良師 ⑦遠泉寺
竹俣堅随師 ⑥易行寺
山田淳了師 ⑩本法寺
秋山歓信師 ⑥廣正寺
永江正剛師 ⑤妙益寺 の12師であった。
 叙任式は午前11時より、権大僧正の叙任辞令下付式から始まり、前島日榕師、福岡日雙師が、それぞれ恭しく御尊前に進まれ、講有上人より辞令を拝受された。
引き続き、権僧正の野﨑恭泉師等4師、上座講師の三好信教師等12師に対する叙任辞令が次々と下付された。
 辞令を下付された叙任者は、一旦庫裡に下がりそれぞれに1級上位の袈裟・衣を着用して再び昇堂。本堂御宝前外陣に用意された僧階別の指定の席に着座。講有上人導師のもと叙任式御宝前言上の儀が執行された。
 言上お看経の後、講有上人は御訓示で、各昇叙者に祝意を述べられるとともに「恩という漢字は 原因の因という字の下に心と書きます。自分を支えてくれてきたもと(因)の存在に気づき感謝の念を抱く、つまり恩を感じることで、その人の未来は更に拓けてくるものです。
それゆえ仏教では、恩を知り恩に報いる『知恩報恩』が人の道として殊の外、大事であると説かれます。お祖師さまは『報恩抄』に、
『されば花は根にかへり 真味(しんみ)は土にとどまる 此功徳は故道善房の聖霊(しょうりょう)の御身(おんみ)にあつまるべし』 (昭定2巻1249頁)
とお示しで、恩を知る、知恩とは自分が支えられていることに気付くことです。自分が支えられていることを知れば『ありがたい』『うれしい』という感謝の念がおのずとわいてきます。そう、幸せな人が恩を知るのではなく、恩を知る人が幸せになるということなのです。
本日、叙任を受けた皆さんも、得度の御師匠をはじめ多くの先師先輩のご奉公のおかげで この佳き日を迎えたことはいうにおよびません
今回の昇叙は、今まで受けた御恩にあらためて思いをいたし、お祖師さまの御意の通りに知恩報恩の生き方をお伝えし、その信行によってご信者方にご利益を感得していただくためのものです。
御宝前のご冥加を願い諸師が為法為宗のご奉公に今後、益々尽力されんことを切望して訓示といたします」と述べられた。
 続いて新井日現宗務総長が祝辞を述べられた後、本山と佛立教育専門学校からお祝いの記念品が贈られた。最後に叙任者を代表して権大僧正になられた福岡日雙上人が答辞に立たれ、関係各位への御礼と共に辞令拝受の慶び、名字即・初心にかえっての更なる精進の決意を述べられ、叙任式は無事に終了となった。