ほんもんぶつりゅうしゅう
2013年05月01日
門祖日隆聖人550回御遠諱 記念大法要、盛大に奉修される
去る4月27日から29日までの3日間、若葉の緑が目に鮮やかな快晴のもと、本山宥清寺において門祖日隆聖人550回御遠諱記念大法要が16座にわたって盛大かつ厳修に営まれた。3日間を通してのべ1万人もの教務〔僧侶〕とご信者が、日本全国はもとより世界各地から参詣し、平成22年から3か年にわたった報恩ご奉公のクライマックスとして、門祖日隆聖人への報恩の御題目をお唱えした。

 この門祖550回御遠諱記念大法要での一番の注目は、インターネット中継による法要のライブ映像を、世界各国の信徒に向けて配信されたことであった。そのため、海外諸国の寺院はもちろん、国内の全寺院にもインターネット設備の普及を進め、世界中で一斉に上行所伝の御題目を口唱するという、これまでにない画期的な取り組みが行われた。ブラジル、イタリア、スリランカ、インド、アメリカ、オーストラリア、韓国、台湾…と、まさに一天四海が御題目を異口同音に口唱する…。これは高祖の「皆帰妙法」という祖願を達成する大きな一歩を、確実に本門佛立宗が踏み出したのだと言えるだろう。

 大法要の2日目、28日の夕刻に奉修された第6座では、外国人信徒のための座が営まれ、世界各地の信徒がWebも介して一斉に本山本堂に集結した。福岡日雙師によって御法門(法話)が英語で説かれ、また前座御法門もスリランカ出身の学生教務師によって説かれた。もちろん日本語による同時通訳も行われ、その座に参詣していたご信者すべてが理解できる工夫もなされた。

 平成22年2月の「住職・局長決起大会」において立誓された三大誓願=「教務員の増加」「助行達成者の増加」「正宗徒の増加」、つまり「弘通の人づくり」を目指した門祖550回御遠諱の報恩ご奉公は、この記念大法要をもって一つの節目を終える。しかし、次なる目標である平成29年の「佛立開導日扇聖人ご生誕200年」にむけた「佛立開花運動」は、まさにこの「弘通の人づくり」をそのまま継承するご奉公となる。
 「教化の花」「正宗徒増加の花」「役中後継者養成の花」を咲かせるその報恩ご奉公は、実は佛立信心に随喜するご信者の笑顔、あるいはそのご信者自身の存在を美しい花に譬え、佛立信心の完成を目指すことを意味している。つまり世の人々を魅了する「『弘通の人』という名の花」を咲かせる報恩ご奉公に、我々は今回の御遠諱法要を期して邁進するのである。

 佛立開導日扇聖人は御教歌に、
 門流の開基は祖師のご再来
    もとの宗旨にかへし給へり

と詠まれている。
 仏祖のご本意を闡明するため高祖日蓮大士が教えられた第三久遠下種の宗義は、そのご滅後に濁り、多くの門流を生む中で、門祖日隆聖人はその清流を再興された。この流れを清らかなまま正しく継承された佛立開導日扇聖人への報恩ご奉公は、まさに「一器の水を一器に移すが如く」受け継ぎながら、その流れをさらに大河へと成長させていく覚悟で取り組まなければならない。
 門祖日隆聖人550回御遠諱記念大法要の円成とともに、佛立教講はこの想いを胸に、あらたなる弘通広宣のご奉公をスタートした。