ほんもんぶつりゅうしゅう
2024年01月18日
長島愛生園 佛立講堂で高祖会ならびに道場閉所式を執行する
昨年11月10日、岡山県の旧ハンセン病国立療養所「愛生園」の佛立講堂で高祖会ならびに道場の閉所式が執行されました。同地では昭和31年の開講100年に向かう教化運動の中でご弘通が開かれ、同32年9月の臨時宗会で宗門は道場を建立することを可決。全国婦人連盟の「愛の一円運動」の支援を受けて、昭和33年に佛立講堂が建立されました。
以来、65年にわたり、園内信徒の心の拠りどころとして信行活動が営まれると共に、宗門を代表する社会事業の1つとして慰問のほか、入所者の社会復帰の支援やハンセン病への偏見・差別をなくす啓蒙運動等の諸活動の拠点として存続をしてきました。
しかし、ハンセン病への理解が進み、隔離政策のなごりとしての同園の役割も終えつつある今、佛立講堂も最後の信徒の帰寂に伴い、閉所の運びとなった次第です。
当日は救ハンセン病特別布教師会の吉田日景師の導師で一座の法要が勤められ、同布教師会の山内日得師、中国布教区広島ブロックの教講と、四国布教区松風寺信徒の参詣を得、力強い口唱の声が堂内に響きました。愛生園からは山本典良園長と自治会長が参列され、式典では宗門からの感謝状を愛生園に贈り、山本園長からは御礼のご挨拶をいただきました。
佛立講堂は今後、園内の宗教施設の一つとして建物を残し、園が管理をしていく予定ですが、特別布教師会では弘通の足跡を記した記念碑を同地に建立できるよう、調整をしています。宗内の教講各位には、長年にわたってご奉公の支援をいただきましたこと、深く御礼を申し上げます。