ほんもんぶつりゅうしゅう
2023年11月11日
1支・本山宥清寺 佛立防災アクションデーとして普通救命講習を開催
9月12日、本山宥清寺では、佛立会館2階法悦殿を会場に、佛立アクションデーとして、普通救命講習を開催した。
 午前10時から、3人の上京消防署員を講師に招き、本山の教務師、学生師、事務局員、職員と、有志の方々が集まり、2時間にわたって実技を交えた講習が行われた。
 最初にプロジェクターを使った講話があり、人口145万人・73万世帯の京都市では、昨年の救急車の出動は約98,000回で、1日に換算すると270回にもなるという。救急車が到着するまでの時間は平均6分44秒で、心臓が停止しているような重大な状況で救命処置を行うことができれば、救命率は30%になり、隊員による救命処置だけでは15%であるという。
できるだけ早く処置をすることが大事で、心臓停止などの危険な状況の人に緊急の救命処置を施せば、救命率は倍となり助かる可能性が高まる。消防局では、一般の方にも万一の備えをしてほしいと救命講習が開催されており、今回、本山宥清寺から上京消防署に講習を依頼したものである。
当日は、法悦殿に6体のマネキンとAED(自動体外式除細動機)を揃え、約40人の受講者のもとで実際の活動を交えた講習を行った。
まず、事故や疾病で倒れた人を見つけたら最初に自分を含めた安全の確保、それから側に付き添い状況の把握、そして近くの人に助けを求めAEDと救急車の手配を行なう。その実際の行動には「必ず大声で、手を指しながら行い、続けて人工呼吸を実施する」という救命方法を、マネキンを使用し実際のAEDを使用して行なわれた。また異物が気道に詰まった時の処置の仕方や簡単な止血法、火傷での対処法などの講習もあった。
 参加した受講者は「今まで様々な救命講習があったが、実際にAEDを使いながら行った講習は初めて」と感想を述べていた。また、AEDも会社によって形や方法がまちまちだが、今回の講習では複数の機械を揃え、できるだけ受講者が分かりやすいように説明と実技が行なわれていた。
 今回の2時間の講座を受講した34名には、京都市消防局長から「普通救命講習修了証」が交付された。
今回の講習は、本山宥清寺における佛立防災アクションデーのメイン行事と位置づけ、引き続き開催の方針である。