ほんもんぶつりゅうしゅう
2024年03月25日
京都佛立ミュージアム 押し花アート体験会を開催 杉野宣雄氏より直接指導
京都佛立ミュージアムにて開催中の「杉野宣雄 押し花アート展」(3月25日まで開催)では、日本を代表する押し花作家・杉野宣雄氏の作品が多数展示されている。この開催に合わせて杉野氏から直接指導が受けられる押し花アート体験会が、去る1月23日、佛立ミュージアム1階第1・第2談話室を会場に開催された。
押し花アートは高祖ご降誕800年慶讃本山大法要パンフレットの表紙も飾った新しい押し花芸術である。「思い出の草花・植物を生きていた姿のまま思い出とともに残したい」という杉野氏の想いから、時間とともに色褪せる押し花を退色させない技術が開発され、誰でも手軽に楽しめるように生み出された。製作教室も各地で開催されており、杉野氏自ら指導される今回の体験会はとても貴重な機会であった。
当日、事前に申し込まれた参加者はそれぞれ会場に入り、杉野氏を拍手で迎えた。開式ではミュージアム主任の松本現薫師が挨拶と杉野氏の紹介を、続いてミュージアム館長・長松清潤師より挨拶と自身も受講されているフラワーアートの魅力がユーモラスに語られた。
その後、展示場へ移動し、開催中の押し花アート展を杉野氏ご自身による解説をいただきながら見学するギャラリートークが行われた。各作品の前で丁寧に説明いただき、参加者も熱心に耳を傾けていた。およそ20分のトークの後、再び体験会場へ戻り、作品製作が始まった。
今回製作するのは額絵とポストカードの2種類で、まず初めに杉野氏による押し花の解説や実際に素材を使って作業の説明をいただいた。即興にもかかわらず瞬く間に見事なフラワーアートが作られていく様子に、参加者も驚くばかりであった。その後、それぞれが自分の席に戻り、いよいよ作品作りに取りかかった。
1つめの作品は「額絵」で、10センチ四方の台紙に花材の押し花をちりばめて描かれるデザインに決まりはなく自由だという。杉野氏は会場内をくまなく周り、参加者それぞれにアドバイスをされたり、直接手直しをされたりするなど、懇切丁寧に指導され、およそ30分で額を取り付け乾燥待ちのほぼ完成となった。2つめの作品はポストカードで、同じ花材を使用して思いのままにデザインして作られた。
最後に杉野氏を囲んで、参加者それぞれが作成した作品とともに記念撮影を行い体験会は終了した。
当日の参加者は、午前の部(11時~13時)が13名、午後の部(14時半~16時半)が19名であった。また、翌24日にも、別主催による押し花アート体験会が同会場にて行われた。