ほんもんぶつりゅうしゅう
2023年05月11日
本山宥清寺 シェイクアウト訓練を行う
3月18日、本山宥清寺では、地震防災訓練・シェイクアウト訓練が行われた。シェイクアウトとは、「~を振り払う」という意味を持つことから、「地震を振り払え」、「地震を吹き飛ばせ」という意味を込めて造られた言葉である。
 このシェイクアウト訓練は、2008年にアメリカの南カルフォルニアで実施された新しい対震訓練で「その時にいる場所で」地震が発生したと考え、咄嗟に身を守るという、これまでの対震訓練とは異なるもの。日本では平成24年に東京千代田区で始めて実施され、今では毎年、全国で約600万人が参加している。
 当日、宥清寺では月に1度の講有上人が奉修される甲御講の後、午前10時42分から小池正樹総務副部長の指導のもと訓練が始まった。まず、サイレンが本堂内に鳴り響き地震発生がアナウンスされると、小池副部長より命を守る3つの動作①姿勢を低く、②頭を守る、③動かない、の指示が出された。
本堂内の講有上人を始め、内陣に着座のお教務方、ご信者方は、一斉に身を屈め、頭を手で覆い、その場に止まり約1分間様子を見た。そして、小池副部長より訓練の目的と地震に対する備えについて説明があり、5分ほどで訓練は終了した。
 訓練終了後、境内に駐車した地震を体験する起震車に消防局員の案内で搭乗し揺れを体験する催しもあり、非常食の展示や災害に備える「マイ・タイム・ライン」と題する京都市発行の防災行動計画のパンフレットも配布された。
 京都市は、文政13年(1830)に280人が犠牲となった文政京都地震が発生した。推定マグニチュード6.5の直下型地震であったという記録がある。また、約100年単位で繰り返し発生している海溝型の南海大地震では、京都市の推定震度は5強から6と言われており、予測では今後30年間に70%の確率で起きるとされ、地震に対する備えが必要だと感じている人も多い。
当日は小雨の降る天候であったが、本山近隣の方の参加もあり150人が集まる訓練となった。