ほんもんぶつりゅうしゅう
2024年01月18日
新春清談 御講有大いに語る 元気で無事に任期を全うできるよう努めます
――御講有猊下におかれましては、令和6年の新春を恙(つつが)なくお迎えになられましたこと、謹んでお慶び申しあげます。いつもお時間をおとりいただきありがとうございます。
 御講有に就任されてから早や2期、最後の年を迎えられたわけですが、一番始めにお話を伺った際、肺ガンが消滅するという大きなお計らいをいただかれたお話を聞かせていただきました。(本紙・平成29年1月号に掲載)
あれから、ご体調の方はいかがでしょうか。
 御講有 あれ以降、ずっと体調の方は問題なく、元気でご奉公させていただいております。その節は、色々とご心配をかけましたが…。
――重ねて、御講有として最後のお正月をお迎えになられましたが、そのご心境はいがなものでしょうか。
 御講有 任期は6月で終わりますから、なんとか全国の教講の皆さんのお世話をいただいて、無事に勤めることできれば良いと思っています。
――昨年は「高祖日蓮大士ご降誕800年 結実の年」として、慶讃本山大法要が、本山の三大会に併せて春、夏、秋の全18座で、無事に奉修されましたが、それについてご感想をいただきたいですが。
 慶讃大法要 無事奉修の御礼
 御講有 大法要を18座にわたって奉修し、全国のご信者にご参詣いただいて無事に奉修させていただくことができ、本当に有難かったなと感じています。
――お教化の方も、当初の5ヵ年誓願を無事に成就させていただいたということですが、このことについてはいかがでしょうか。
 今後の育成こそが大事
 御講有 お教化は、5ヵ年誓願18,883戸に対して、19,141戸(昨年9月末時点)が成就したんですが、これからの育成が大切だと思っています。どんな風に育成して行くか、ということが重要ですね。
――何か、育成について、こうあるべき、ということはありますでしょうか。
 御講有 育成については、教務さんとお役中さんが、1人ひとりのご信者さんに対して、教導して、ご利益をいただかせてあげる、ということしかないと思います。また、それによって、教化親もご利益をいただくものであると思っています。
――3月6日には全国の教講代表が集まっての奉告大会、ご奉公を締めくくる大会も予定されていますが、その大会に向けては何かありませんでしょうか。
 御講有 奉告大会は、どのような形になるかは分かりませんが、御宝前に無事ご奉告ができて、御礼をさせていただくということですけれども、ただの奉告に終わらないようにしなければと思いますね。
――今回、ご降誕800年を無事に終えまして、次は7年後の令和13年(2031)の高祖日蓮大士750回御遠諱に向けて、宗務本庁弘通局では「まことのお弟子旦那をふやそう」という大スローガンを掲げましたが、この度は、このスローガンを受けて各布教区で、それぞれの方針を立てなさいということです。
これは、従来とは違う新しい試み、弘通方針だと思うのですが、それについてはいかがでしょうか。
 各布教区の独自性を出して
 御講有 各布教区で弘通方針を立てて、それでご奉公させていただくということですから、どうなるかなという心配もありますが、各布教区それぞれ独自のカラーを出して、実際のご弘通に上手く結びついていけば、と思いますね。
――その弘通方針にも、
「吾祖師のみこゝろをしり仕ふるを まことの御弟子旦那とぞいふ」との御教歌が示されています。この御教歌は昨年の慶讃本山大法要で、猊下が御法門あそばされた御教歌ですが、そのポイントである「みこゝろ」とは何でしょうか。
 祖師の「みこゝろ」に従って
 御講有 お祖師さまの「みこゝろ」それは、やはり『一天四海皆帰妙法』で「我も唱え他にも唱えせしむる」ですから、そのお祖師さまの「みこゝろ」に従ってご奉公させていただく。そして、そのご奉公、教化の功徳によってご信者がご利益をいただく。そのご利益のいただけるご信者こそが「まことの御弟子旦那」である、ということですね。
――まさに猊下が『年頭のことば』で「ご弘通の原点に立ち返り」と仰せになったところですね。口唱、経力、現証、そして、折伏、教化という形ですね。
 その『年頭のことば』の最後に、「弘通には過行方を習はずに 成行末の人機はかれよ」との御教歌をお示しいただきましたが、これについても何かポイントがありますでしょうか。
 今後を見据え大改良運動を
 御講有 やはり現証布教だから、何といってもご信者がご利益をいただけるように。そして、そのためにも教務さんが、ご信者を良く指導して、ご奉公させていただくということが基本だと思います。
「過行方を習はずに」ですから、やはり今までと同じ、ではいけない。ということで「これからの時代に相応したご奉公をさせていただくことにより、さらなる発展をするための大改良運動を展開します」と『年頭のことば』にも示しています。
――さて、昨年も色々なお寺にご巡教ご親教に行かれましたが、その中で印象に残っているお寺はありましたでしょうか。
 御講有 どこのお寺でも講有巡教は20年に1回とか、40年に1回とかの法要でしたから、一生懸命ご奉公されていてね。本当に有難いな、と思わせていただきました。
――本紙先月号でも掲載していますが昨年10月には、御講有として最後の海外巡教・韓国ご巡教がありましたが、そのご印象はいかがだったでしょうか。
 御講有 韓国は、昔は教務さんも今たくさんおられ、私も韓国の勉強会にいかせていただいたことがありましたが、今は姜蕙(カンへ)昌(チャン)師1人で頑張っていてご弘通ご奉公が大変だなと思いました。確か昨年、40年ぶりに1人(李蕙相(ィヘサン)師)が得度して、今は清風寺にいるんですかね。何とか頑張っていただきたいと思いますね。