ほんもんぶつりゅうしゅう
2022年06月01日
福島県沖地震による被災について
令和4年3月16日午後11時36分頃、福島県沖を震源とする地震が発生し、宮城県及び福島県で震度6強、東北の広い範囲で、6弱、5強が観測されました。
この地震による支庁管区内において被災した寺院・東北南部布教区(東北北部布教区はなし)の被災状況を次の通り報告します。

【仙台妙護寺】

 建物関係では、鉄筋コンクリート造の本堂の壁面に亀裂が数ヵ所生じたほか、庫裡2階の接待室においては外壁が大きく外れたほか亀裂が生じた。御宝前関係では、内々陣の御天目台が転倒のためバラバラに破損のほか、お天目茶器と両御徳利(共に銀製)が転倒のために凹みが生じた。

【郡山遠泉寺】

 激しい揺れで、本堂内陣のお道具の多くが落下し、置灯籠とローソク立てにキズや凹みが生じ、大前机が破損したほか、内陣の床にキズがついた。また、霊堂(納骨堂)の置灯籠1対が落下、納骨壇が変形した。

【福島佛立寺】

 御本尊の裏の取っ手、御尊像及び御礼盤が損傷したが、たまたま別件で来寺した仏具屋さんに修復を依頼し、部品代で修復できた。  

【仙台妙法寺】

建物関係では、1階がご供養場で2階が回向堂になる土台に亀裂が入り、回向堂の扉が破損したほか、境界の壁に亀裂が生じた。御宝前においては大前机が転倒したことにより、ローソク立て及び香炉が落下し、ローソク立てが破損したほか、天蓋の瓔珞が破損、常夜灯が落下により亀裂が入り、先住の位牌にキズがついた。備品関係では、ストーブのオイルサーバーとガラス食器や瀬戸物が多数破損した。

【二本松岳泉寺】

激しい揺れで、高祖御尊像におキズがつき御礼盤が破損した。ほかに、境内地のアスファルトのひび割れと信徒用食器が多数破損した。

【大崎福寿寺】

激しい揺れで、お天目が落下し形がいびつになった。両祖牌も落下したもののキズはなかった。  

【一ノ関一乗寺】

天蓋の瓔珞が落下し破損、香炉が落下し亀裂が入り、お天目が落下して変形した。

【いわき妙運寺】

 本堂の屋根瓦の漆喰が剥がれて落ちた。

【多賀城弘妙寺】

天蓋が傾き、天蓋が揺れたことで内陣の天井が少し破損した。

【福島福泉寺】

建物内部においては、本堂の御宝前の下の土台が沈下したほか、本堂の裏側の通路にある袋戸が外れ、板で抑えている状態になっている。また、本堂の襖戸が、下が閉まっているのに上が2~3センチの隙間ができて、4枚が開閉不能になった。建物の外部においては、外壁や玄関土間のコンクリートに数か所、長いもので1~1.5メートルの亀裂が入った。このほか、給湯器・排水管の断裂により使用不能となった。
※次の寺院は、被災なしの報告をいただいています。
石巻耀護寺、気仙沼清護寺、郡山啓運寺、会津若松信遠寺(喜多方別院を含む)