ほんもんぶつりゅうしゅう
2023年07月02日
9支妙現寺 岡田直之「ご信心は逆転満塁ホームラン!」
ありがとうございます。第9支庁・中国布教区・岡山妙現寺所属の岡田直之でございます。私は3代目の信者で、祖父は妙現寺局長を勤め、特1級を拝命した強信者でした。
こう聞かれますと、随分とエリート一族のように思われるかもしれませんが、今から26~7年前、私が25歳頃の時、とある問題により、一家が分裂する事になりました。
小中学生の頃は、毎月土曜日に常講が隣の祖父の家で行われ、賑やかに沢山の方がお参りされておりました。生まれた時から御宝前のある家で育ち、祖父に連れられ、お寺参詣・御会式参詣をしており、中学生になる頃には自然と懐中御本尊を手渡され、大切に護持するようになりました。また、いつも隣の祖父の家からお看経の音が聞こえてきた事が記憶に残っています。
一家は祖父を筆頭に商売も行っていましたので、とくかくご信心を中心に回っていました。母も体の弱い祖母を車に乗せ、毎月の月始御修行にお参りしておりました。
一家分裂の頃、母と私達3兄妹は、住んでいた家を出る事になり、祖父や父からは身を隠す事になりました。他宗から嫁いで来た母は、本来ですとご信心から離れる事が普通かもしれませんが、そうはしませんでした。
私達は祖父の目にとまらないよう、同じ寺院の朝参詣にお参りしておりました。母は自身の悲しさ、情けなさから自暴自棄になる時期もあった事と思いますが、同じ組の先輩信者である平田さんご夫妻に支えられながら、朝参詣を欠かすことはありませんでした。
朝参詣での御法門、そして平田さんからの教えの筋のお折伏をいただき続け、孫が生まれた時から同居していた自宅の御宝前で、毎晩のように一緒にお看経ができた事など、今日の幸せな母の姿があるものと感謝しております。
私自身も頼る父や祖父もおらず、思い切って始めた商売に、もがき苦しんだ20代、30代でしたが、時々お寺参詣に行きたい気持ちになった時には、毎朝参詣している母の存在が非常に大きかったです。
そんな私達もゆっくりと生活が安定してきた頃、祖父の死をきっかけに、17年振りに父と会う事になりました。その頃、安定した仕事に満足できない自分、忙しい忙しいと言っているのが恥ずかしいという気持ちが起こる自分がおりました。
この何とも言えない心に余裕のない自分を変える事はできないかと、書物や記事を読み漁ったりしましたが、しっくりとくるものに全く出会えませんでした。ちょうどその時、薫化会長の打診をいただき、そして6年前の父の帰寂をきっかけに信心・ご奉公の道に答えがあるのではないかと思い、薫化会長のご奉公をさせていただく事になりました。
その際、
1、このご信心は現証をいただくご信心であること
2、その為には素直正直にご信心をしなさいと教えられていること
を思い出しました。
一般的に「素直正直」とは、例えば私達のように仕事の現役世代ですと、仕事の合間でいいから少しだけでも自分の時間を参詣・ご奉公に使い、功徳を積みなさい。という意味だと理解します。
しかしながら私は、不謹慎ではありますが、それでは面白くない。どうせするなら「素直バカ正直」にやってみよう。
父の臨終に際し実際に見ていた摩訶不思議な現証の数々を知っていた私は、最後の最後には御法様が助けてくださる。やるなら徹底的にだ。ファーストペンギンの思いで、皆様に実際の現証を見ていだく役になろう、という気持ちでご奉公にはいりました。
コロナの2年前には西日本豪雨の影響で自宅が床上浸水の被害に遭いましたが、思いもかけない現証で原状回復以上のご利益をいただいた私は、ご奉公と現証に確信をもっていましたので、コロナの発生も、ピンチではなく、ある意味、1つの分岐点だとしか思えませんでした。
コロナ発生の僅か1ヵ月前に弘通部長を拝命したことをキッカケに、一層ご奉公に比重を置いた結果、長年の懸念だった不採算事業の縮小や人員の削減が実現し、全く物が売れない商売が続きましたが、気が付くと、もの凄いインフレの結果、深い意図もなく保管しておいた商材が以前の5~10倍ほどの価格で売れだし、事業の危機も難なく脱する事ができました。
また、同時に長年、不養生の生活を続けてきた結果からか、ふとした小さな現証から、いつもは気にせず通り過ぎている自宅近くの病院にたまたま入ったところ、そこで糖尿病が分かりました。
当初は少し落ち込みましたが、これも御宝前からのシグナルだと感じ、山内日得御導師にご相談させていただいて、毎晩の30分のお看経と、当病平癒のご祈願。そしてなによりも、一層のご奉公を軸に生活を送っていたところ、最初は即入院とも言われた数値でしたが、薬の服用と食事療法を続け、2年たった今、全く薬を飲む事もなく健康体のお墨付きをいただくまでになりました。
私自身、ご信心は「逆転満塁ホームラン」だと思っています。私達は当初は何らかの願いや思いがあってご信心をさせていただきます。しかし途中に苦しい時期や、三毒と言われるような色々な障害が発生します。
そこでも最後の結果を信じ、菩薩行の精神で、ご信心ご奉公に励む事が重要です。そうして信じて、信じて、素直正直に続けていれば、最後の最後、私や母がいただいたような全く思いもかけない現証ご利益が、ある日突然、私達の目の前に顕れてくるのだと確信しています。
皆様にも、ご信心の筋を大切に。ご自宅でのお看経に加え、朝参詣を初めとしたお寺参詣と御法門聴聞をお続けいただき、来たるべき日の現証ご利益感得まで、身命財のご奉公に素直正直にお励みいただきたいと思います。