ほんもんぶつりゅうしゅう
2018年10月01日
ご奉公を第一に願っていれば… 叶わぬことはないと妙のご利益を感得 第4支庁 妙源寺 繁田壽一

ありがとうございます。第4支庁・相模原妙現寺所属の繁田壽一と申します。私がご信心にお出値いしたのは、家内と結婚をするとき両親から「娘と結婚する条件は、まず入信すること」と言われ渋々ながら入信いたしました。それから30余年、今では弘通部副部長、教区長、壮年会副会長等のお役をいただき日々、信行ご奉公に精進しております。

 昨年(平成29年)2月のことです。御住職より「御尊像を護持しませんか」とお話があり、永年の願いではありましたが、お受けするには今まで以上の信心増進、信心決定が必要。生きてまします御尊像にご不敬のないようにお給仕させていただかなければなりませんので、私共にはもったいないとも思いましたが、夫婦でよく考え護持させていただくことに決めました。

 御尊像を護持させていただき、4月に定年退職を迎えました。それからは、毎日朝参詣に励み、自宅でのお看経も今まで以上に気張らせていただきました。また、再就職先をインターネット等で探し、自分が希望する「家から近く、土日休みでご奉公がしやすい職場」を願っていました。

「そんな都合のよい仕事はない」という人もいますが、ご信心第一に願っていれば叶わぬことはないと信じておりました。すると、自宅から15分ほどの職場が見つかり、「我が願い叶ったり」―これぞお計らいと履歴書を送り面接の日を待ちました。

 その間、神奈川布教区オレンジ会主催の「就活セミナー」を受講し、口下手な私ですが若者と一緒に模擬面接のレクチャーを受けました。その甲斐あって試験当日は緊張もせず不思議と楽な気持ちで面接に臨めました。その後、無事合格の通知があり研修を受け、念願の土日休みのご奉公のしやすい職場に就くご利益をいただきました。

 勤務して間もなく会社で受けた健康診断で異常があるので近所の病院で再検査を受けるように指示がありました。掛かりつけの病院で再検査を受けましたが、全ての結果は加齢によるもので「心配なし」とのことでした。

 ところがある日、自宅の電話に2度も再検査をした病院から留守電が入っていました。家内が確認すると担当医ではない医師からの電話でした。医師の話は「自分は担当ではないが今回の検査結果と昨年のカルテを見比べたのですが、膵臓にできている膿疱が正常値を超えて大きくなっているようなので大学病院で精密検査を受けてください」とのことでした。

当山に医療に関わる仕事をしておられるご信者さんがいますが、通常では絶対に考えられない。再検査で担当医が異常なしと判断したものを関係ない医師が見ることはまず皆無だということです。またもご利益です。

 紹介状をいただき、数年前に膵炎を起こして入院した北里大学病院に行き精密検査を受けました。結果は、膵臓にガンの疑いがある腫瘍が3つあり、内2つは切除しなくてはいけないとのことでした。

手術の方法として、ガンの疑いがある部分3分の2を切除する方法と膵臓を全摘出する方法があり、3分の2を切除する方法では転移の可能性や完全に腫瘍を取り除けない可能性があるが、術後の回復が早く、生活への影響も少ないとのこと。

全摘出手術を選択すると、転移などの心配はなくなるが膵臓の機能が失われ、代謝や消化などに障害が生じ食事の度にインシュリン注射をする必要があるとのことでした。

 即答はできず、朝参詣の後、鈴江昭薫御住職にご相談させていただき、「とにかく御法様にお任せしてしっかりとご祈願することです。必ず良い方向に導いてくださいます。妙現寺信徒一同でご祈願させていただきます」と力強いお言葉をいただきました。そして、担当講師の濱田現慈師が先頭に立ち、壮年会の方々による詰め助行が始まりました。

 数日後、執刀医との話し合いがあり膵臓の3分の2を切除する方法に決まりました。本年(平成30年)119日に手術を行いました。当日は7時間ほどの手術になりその間、妙現寺本堂にて御住職はじめ多くのご信者さんによるお助行をいただき、安心して手術に臨むことができました。

予定以上に時間がかかり妻と長女は不安だったようですが、無事手術終了のお計らいをいただきました。妻がすぐにお寺へ電話を入れますと本堂からお看経の大音声が聞こえ、御住職の奥様から「よかったですね」と言われ、万感胸につまり溢れる涙を必死にこらえ、「ありがとうございます」と応えるのが精一杯でした。

 退院後は、月に1度の検診に通い、食生活に気をつける以外は異常なく、職場復帰もできました。御住職、局長より「ご利益をいただいた後のご奉公が大事。妙は思案の外にぞありけり」とお折伏をいただきました。

今後は、なお一層、口唱第一、素直正直に身を労し信行ご奉公に精進させていただきます。合掌