ほんもんぶつりゅうしゅう

2024-02-13 09:00

YOKOHAMA LAGOON 今週のボーズワード 「懸念」

今回のボーズワードは懸念です。

不安になることや、心配事のことを懸念がある、なんていいますよね。これも仏教用語なんです。

元は繋ぐ念と書きまして、他の事を考えないで、一つの物事に集中をする、という意味の言葉でした。

お経典には「身を端(ただ)して、正意を繋念して前に在り」(長阿含經 佛陀耶舍譯  竺佛念譯 大正蔵経01巻85頁)とか「唯一、その心、油鉢に繋念して」(雜阿含經 求那跋陀羅譯 大正蔵経02巻174頁)なんて、集中して修行に望むことを指す言葉だったんですね。

そうした集中して修行をするという意味から、今度は変化してしまう、なくなってしまうものに対して、それしか見えない、とらわれるという意味で、いい意味でも悪い意味でも使われる様になりました。

それが一般でも使われるようになり、戦国時代から江戸時代にかけて、それにとらわれることで、逆に物事に振り回され、不安や悩みが増えるということで、繋ぐ念から、懸けるという字が当てられ、「懸念もなげにしらじらし」(曾根崎心中 生玉神社の場)なんて、心配事、悩みの種、という意味に変わっていったんです。

もともとは何事にも揺らがず集中してやり遂げるという意味でまるっきり、不安、心配とは反対の意味だったんですが、何に、どう、心を繋げ、懸けて、定めることができるかで、不安にも成るし、逆に安心してやり遂げることもできます。自分の心をどこに置き、何を繋いで思うのかという事が大事です。

開導聖人の御教歌に「しぬる日を 心にあすと 定むれば けふの一日ぞ 大事なりける」(本化高祖記年録 三 表ウ)とあります。

自分ができることは明日までかも知れない。そう心を繋いで定められたら、今日という一日を大事に、大切に、集中をして過ごすことができる。繋ぐ自分も、繋ぐ相手も不安定なら、心は不安に、心配事も増えていく一方です。

しっかりと心を定められる、正しい懸念ができる一週間を。

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