ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-02-01 20:16

日常信行の見直し ~御宝前のお給仕~

信心は給仕第一
 ご信心は「給仕第一」といって、お給仕をさせていただくことがまず一番に大切と教えられます。それはお給仕によって「お敬い」の心が培われるからです。
 全てのご利益は、御本尊を生きて在すみ仏と信じて、お敬いをさせていただくところに現れてきます。けれども敬いの心は、敬おうと思って湧いてくるものではありません。そこで必要になるのが御宝前への毎日のお給仕です。
 御本尊を生きて在すみ仏と思えなくても、生きて在すみ仏と思って、お敬いの真似をさせていただくのです。そうするうちに不思議とご利益をいただいて、生きて在すみ仏であることを自然と分からせていただけるのです。
 
お給仕の作法
 お給仕は、み仏へのお敬いを「姿形に表す」ためのものですから、いい加減にはできません。たとえ面倒に感じられても、作法を守って正しくさせていただくことが、お敬いを姿で表すということです。
 御本尊が生きていらっしゃればこそ、お給仕に気を配らなければならないのです。
 
①手洗い
 お給仕の前には手を洗い清めます。

②フクメンの着用
 お給仕の際には、専用のフクメンを着用します。御宝前に息がかからないようにするためです。

③御宝前は毎日お掃除をする
 御宝前を清浄に保つことはお敬いの基本です。御宝前のお掃除をさせていただくことで、私たちの心の汚れもきれいにしていただいていると心得、毎日させていただきましょう。

④お初水のお供え
 朝一番に水を汲み御宝前にお供えします。これを「お初水」といいます。
 「お初」とは、私たちが生活に使う前に御宝前ために取り分けることをいいます。同じ水を供えるにも、炊事や洗濯に使った後ではお初にはならないのです。

⑤お看経
 お看経は自分の命(時間)を御法様にお供えさせていただく、最高のお給仕です。
 御題目の功徳は「ご法味」といって、み仏が召し上がるお食事ですから、ひもじい思いをされていたのではお守りはいただけません。

⑥その他のお供え
 ご飯を炊いたら、まず初めに御宝前にお仏飯をお供えする。お菓子や果物を買ってきたら、お初を取ってお供えする。
 あくまでの御宝前がまず第一で、私たちはそのお下がりをいただくのがお敬いです。
 
お給仕ができておらずが御宝前がホコリだらけでは御本尊をただの文字として扱っていることになります。それではご利益はいただけませんので注意が必要です。
 
御指南
 御本尊を生身の仏也と思ひ奉る事出来ずとも生身の仏の御敬ひがでけたればよし。終に生身の仏の御利益を蒙りて、いかにも生身にておはしましゝよと思ひ奉ること必ずある也。 
 
御教歌
 法花経をいきていますと思へねば そのうやまひの先真似をせよ