ほんもんぶつりゅうしゅう

清流寺 オーストラリア教区


2023-02-27 18:15

長男の信心発起

ありがとうございます。荒木香里です。

時々、私の記事に登場することがある御信心に大反発の長男(18)が、つい先日突然「僕も御信心するよ。」と言ってきました。本当に驚きました。私にとっては、まさに青天の霹靂。

それまでの長男は御信心に反発も反発、大反発でした。とは言え、やはり放っておくことができず、ことあるごとにそれとなく御信心を勧めてきましたが、その度に「御信心はしない!御題目なんて唱えない!」と激しく抵抗していました。私が御信心をやめた方が安全かと思う程の反発でした。

その長男がどうして突然、こんなに気持ちが変わったのか・・・。

その日御信心をすると決めてから、私と一緒に御宝前に向かい、嫌な顔をせず素直に御題目を唱えています。そんな長男が、自分の心の変化を文章にしてくれました。



僕がどうして御信心をすると決めたか。その理由は一つです。

僕は数日前に「今までで一番幸せだった時はいつ?」と母に聞きました。母の答えは、僕が予想していた「初めて車を買った時」とか「結婚した時」という答えとは全然違いました。母は迷わずに「初めて妊娠がわかった時」と答えました。つまり、僕を妊娠した時。母が一番幸せだと感じたのは、僕がこの世に存在するとわかった時。ということです。これは全く予想していなくて、本当に驚きました。その答えにどんどん思いを巡らすと、僕がどれくらい馬鹿な息子かということに気付かされました。ここ数年、僕はずっと母の後ろで悪口を言ったり、自分のことばかり言って困らせたり、本当に最低な息子でした。それでも、母はずっと僕を愛して、ずっとそばにいてくれたと気付いて、僕は一人で部屋で泣きました。母は、僕のたくさんのわがままを聞き、ずっと自分の時間を犠牲にして僕のそばにいてくれました。それなのに、僕は感謝もせず、ありがとうも言わず、なにもしてあげませんでした。どれくらいプレゼントを渡しても、母の人生を取り返してあげることはできません。でも母の事を幸せにしてあげたいので、今回は母の一番喜ぶ顔が見れると思った「僕が御信心をする。」という答えにたどり着きました。僕は母の為にも御信心をしたいと決めました。それを伝えると、母は涙を流して喜んでくれました。僕は、もう母を悲しませるようなことはしたくありません。