ほんもんぶつりゅうしゅう

清流寺 オーストラリア教区


2022-03-18 20:23

お教化と息子の変化

ありがとうございます。荒木香里です。
3 月も後半になり、ブリスベンでも秋の気配を感じられるようになりました。3 月の初めからコロナ規制が緩和され、マスク着用の義務がなくなりました。久しぶりのマスクなしの外出に開放感を感じたのも束の間。今度は豪雨で洪水が発生、約 10 年前に起きた洪水と同じような被害が広範囲で発生しました。今は通常通りの生活に戻りましたが、洪水によって学校や職場に通えない状況が数日続きました。
 
そんな中、私はある若いご家族の御教化の御奉公に当たらさせていただいていました。7年前に、お友達の御回向と健康回復の御祈願をきっかけとして、当時まだ独身だったご主人へ下種結縁の御奉公をさせていただきました。その際は入信に至りませんでしたが、その後も定期的に会って仲良くさせていただいていました。時を経て、その方が結婚し、可愛らしいお子さんが生まれ、お仕事も順調ではあるようでしたが、常に体調不良に悩まされている状況だったので、もう一度お友達の御回向とご本人の健康回復を御祈願させていただこうとそのご家族を誘ってみました。その誘いを快く受けて下さり、日程を調整しましたが、その直前に私の家族がコロナに感染し、日程を再調整しなければならくなりました。ようやくコロナから回復し、今度こそはと思っていた矢先に今度は洪水の被害で、至る所で道路は冠水。お互いに外出ができない状況になりました。予定が 2 回もキャンセルになりましたが、どうしてもそのご家族に御信心、御題目の凄さを実感して欲しい一心で、改めて御教化成就に向けての誓願を立て、御看経の時間を増やしました。
 
御弘通を第一に祈ることで現証の御利益をいただける事を、去年から始まったゴリカン(御利益感得助行)で感得させていただいていたので、今回も私の家族が御利益や御計らいをいただいて、法灯相続へ一歩でも二歩でも近づいて欲しい思いで真剣に御宝前に向かい当日を迎えました。
 
その日は無事にそのご家族と一緒に御看経を上げることができ、平松御講師との面談も予定通りに終わりました。入信書をお渡ししてご家族の出す答えを待ちましたが、そのご家族の気持ちを動かすことができず、結局御教化成就には至りませんでした。でも、今後何があるかわかりませんから、今までの関係を保ちつつ、御奉公を続けていこうと気持ちを新たにしたその日の朝に息子から呼び止められました。
 
息子は、去年 5 月末のゴリカンが終わったその日に、それまで抱えていた自分の悩みや心の病気について私に話をしてくれました。その内の一つに摂食障害がありました。親子の関係が息子にとって満たされるものではなかったことを猛省し、それ以来、息子とできるだけ時間を共有し、御宝前に息子への御祈願はもちろん、私自身の罪障消滅、信心改良を誓って、少しずつ緩やかに、時には生命をかけた過激な出来事と共に、主人を含めた親子関係や息子自身の心身の状態が確実に良い方向へ変化していると実感しながら過ごしてきました。どの出来事も御宝前が絶妙なタイミングで起こして下さったことを、お世話になっている御教務の方々、クィーンズランド組のメンバーと共有してきました。
 
私が今回御教化の御奉公に誓願を立てて、御看経を増やし、亡くなったお友達の御回向をさせていただいた期間、息子がどんどんリラックスした穏やかな表情になり、自信を持って自分のやりたいことに向かい合えるようになった姿を見ながら、御教化をどうしても成就させて、周りにいるみんなで一緒に幸せな気持ちになりたいと願っていました。
 
今回の御教化は不成就でしたが、気持ちを新たにした朝、息子は私に「ずっとカロリーを気にして食事の度に計算してきたけど、そういうのバカバカしくなったから、もうやめるわ。カロリーの計算しても意味ないし。」と言ってきたのです。約2年間、毎日食事の度に半ば強迫観念のように行っていたカロリーの計算から解放されたような、目が覚めたような清々しい表情でした。今は大好きな料理をし、楽しそうに食事を摂っています。そんな息子を見て、私達はまた一つ前進できたんだなと思いました。相手の為に行う御教化の御奉公は、思ってもみなかった息子の変化を与えてくれました。主人も私も親として息子の変化を喜び合い、主人も私の努力を認めてくれました。
 
御弘通御奉公は、結果が上手くいっても、いかなくても、必ずプラスの状況が与えられるということを改めて感得させていただいきました。御信者さんの中でも、ご自身やご家族に心の病気を抱えている方がたくさんいらっしゃると思います。その方々へ御教化の御奉公をお勧めします。御宝前は、必ず良い方向へ導いて下さるはずです。みんなで一緒に御利益をいただいて喜び合いたいと思います。
 
ありがとうございます。