終戦70年特別企画『戦争の記憶』

第二次世界大戦の終戦から70年。今、私たちの国「日本」は国民の大半が戦争を知らない世代となりました。敗戦によって多くのものを失った人々の心の回復と、文字通り焦土と化した国土からの奇跡の復興を支えたのは、悲惨な戦争を実際に体験された先人たちの平和への思いでした。それがどれほど切実で深く、強く、重いものであったかは、それからも世界の各地で武力による紛争が続く中で、70年もの歳月を「平和憲法」をずっと掲げて国民が戦争を知らずに過ごせる国を創りあげたことに表れています。しかし、今近隣諸国との関係に新たな緊張感が生まれる中で、70年の歳月が人々の記憶を風化させつつあることに警鐘を鳴らす声が聞こえています。いかなる戦争にも大義はありません。いかなる戦争も人と人との殺し合いに過ぎません。そして、いかなる戦争も犠牲者の大半は前線に駆り出される若人と、罪のない子供たちや家を守る女性や高齢者といった、ごく普通に生活をしている民間人に過ぎないのです。このことを次の世代に伝えるために、戦争を体験された方たちの生の声を映像に記録しようと呼びかけたところ、宗内から多くの方が手をあげてくださいました。あまりの悲惨な体験に話したくない記憶もあるでしょうに、未来への大きな教訓とすべく、語ってくださったみなさん方に心より感謝を申し上げます。ここに収められた貴重な記憶を身近な方たちとご覧いただき、70年前にたまたま戦争に巻き込まれてしまった私たちと同じ「ふつうの人々の心」を感じてください。そして戦争の愚かさを共感し、共に世界の恒久平和を上行所伝の御題目で祈っていただければと思います。