ほんもんぶつりゅうしゅう

正法寺


2017-11-30 18:32

寒修行参詣が始まります

■寒修行参詣とは
 日蓮聖人(お祖師様)は、法華経の教えを末法という時代にお弘めになるにあたり、その法華経に記された予言通り様々な迫害に遭われました。その中でも最大の御法難は極寒の地、佐渡への流罪でした。生きては帰れぬとの想いから、寒風吹き込むあばら家のなかで日蓮聖人は『観心本尊抄』『開目抄』『如説修行抄』をはじめ、とても重要なお書きものをご執筆され、後世に正しい仏法をお残しになられる準備をされます。それらのご苦労のおかけで、私たち佛立信者は正しい御題目のご信心をこんにち受け継がせていただいているのです。
 そのご苦労をお偲びし、毎年一月六日から一月二十五日までの二十日間、年で一番寒いこの時期にご信者はみな朝参詣に励みます。これを「寒修行(かんしゅぎょう)」または「寒参詣(かんさんけい)」といいます。一年の最初の、寒さの厳しい時期に朝参詣に励むことによって己の信心を磨き、その功徳によってその一年の諸々の祈願を成就していただくのです。
■寒参詣には美味しいご供養が
 寒参詣では毎日朝参詣のあとに、当番のご信者さんのご奉公によって美味しいご供養を頂くことができます。しかしこのご奉公は、単にお参詣者に食事の奉仕をしているわけではありません。寒中の佐渡島で、お祖師様の食事を作った千日尼というご信者さんにならったご奉公です。あくまでもお祖師様へのご供養。そのお下がりを、私たちも頂くことができるのです。ですから期間中に呼びかけられる一口五百円の寒供養も、「私もお祖師様へのご供養の一分でも担わさせていただこう」という思いでさせていただきましょう。
■良き一年となることを祈る修行
 また、期間中には『御法門大意集』という冊子が配布されます。この『大意集』には参詣するたびにスタンプを押すスペースが設けられています。参詣するたびにスタンプを押し、二十日間毎日参詣(皆参・かいさん)、十七日以上参詣(精勤・せいきん)の表彰を目指しましょう。
 この二十日間、お寺は夜の八時まで開いています。 パッと初詣して、お賽銭を投げて頂けるようなインスタントなご利益はありません。苦しい中、寒い中、ご参詣と御題目口唱にきばらせていただきましょう。