ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-10-30 10:17

10月30日の隆宣寺日記

人が集まり組織となれば、必ず人間関係の問題が出てきます。当初は仲良く、それこそ「阿吽の呼吸」で進んでいたことも、メンバーが増え、多様化すればするほど価値観の違いが生まれ、時間の経過と共に、自ずとメンバーの「新」「旧」が生まれます。そんな時に「昔は良かった」なんて言っても仕方のないことです。
 
組織が成長していく上で、人間関係の調和は必要不可欠なことと言えます。特に、長たる人は、そのことに心を砕き、働きかけなければなりません。中には、全てを現場任せにして、ややこしい問題を見て見ぬ振りをして、ノータッチを決め込む人もあるようですが、それで長の役割を担えているでしょうか。逐次、現場に口を出す長も困り物ですが、全く口を出さないのも困り物です。
 
まずもって大切なことは、その組織の「目的」をしっかりと把握させること。一体何のために集まり、一体何のために組織の一員として動いているのか。それは、自分の思い通りにするため、私利私欲を満足させるためではありません。当然、組織の長たる人もまた、自分の都合や思惑で物事を考え、動く訳ではありません。むしろ、組織の長こそ《自分》というものを完全に捨て去って、組織に貢献すべき人です。
 
多種多様な人が集まる組織であるからこそ、組織の「目的」という部分で共通の認識、共通の価値観、共通の判断基準を持つことが必要なのです。ここさえキチンとできていれば、無用な事で問題が起きることはありません。それぞれ思う通りになることもあれば、そうならないことだって当然あります。これもまたお互い様で、それぞれに辛抱するのも組織の一員としての責務です。
 
みんなと一緒に何かに取り組む、もっと言えば「みんなと共に生きる」とは、そういうことであるということを、やはり教えていかないといけません。これは仏様から教えていただく、大切な教えの1つでもあります。そう思えば、仏教と共に生きることは、人間力の形成に大いに役立つと言えます。もっともっと仏教を身近に置いて、仏教を人生に、生活に、仕事に活かしてみませんか?
 
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