ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-02-02 11:09

2月2日の「毎日ぶっきょう」

カレールーを使ったカレーしか食べたことのなかった私にとって、スパイスを何種類も使ったサラッとしたカレーの味は衝撃的でした。「こ、これがカレー?」という(笑)軽いカルチャーショックです!辛い・苦い・塩辛い・甘い・酸っぱい、という五味をふんだんに感じる、味覚・嗅覚を存分に刺激する、感動的な体験だったことを覚えています。

 

でも、これだけ複雑で奥深い味わいは、それなりに味覚・嗅覚が発達していないと「美味しい!」とはならない訳で、きっと小さな子供にはウケが良くないと思います。やはり子供のカレーと言えば、SB食品『カレーの王子さま』が一番に思い浮かびます。確かに初めてのカレーには、もってこいのカレーだと思います。ただ、私は初めから母のカレーを食べていたので、あの甘いカレーが大の苦手でした(笑)

 

そんな具合に一口に「カレー」と言っても、色んなカレーがあるもので、人それぞれに好みもあれば、家庭によって食べる習慣が違ったり、味覚・嗅覚の発達度合いによっても「美味しい」の違いが生まれたりします。これは「物事への理解」についても同様で、たとえば一口に「仏教」と言っても、既に信仰をしている方もあれば、全く仏教に縁の無い方もある訳です。

 

ということは、本格的スパイスカレーのような話を好む方もあれば、そんな話では全く理解ができない、興味感心もわかない、聞くに耐えない方もあります。でも『カレーの王子さま』のような話、たとえば『5秒で仏教』であれば食べられる。むしろ、そういう話の方であれば興味関心が持てる、積極的になれる方もあります。つまり、需要に対して供給することが《伝える側》の責務であると言えるのです。

 

もちろん、本格スパイスカレーを好む人にしたら『カレーの王子さま』なんて全く物足りない、それどころか「そんなものはカレーじゃない!」となるかもしれません。でも、それは自分自身のことであって「人に伝える」という立場で物事を考えた時には『カレーの王子さま』という選択肢を持っておかないと、責務怠慢となってしまいます。本物の味わいを知っているからこそ「誰よりも多くの選択肢を持っている」それが一流の証です。

 

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