ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-05-11 09:34

5月11日の隆宣寺日記

ブランコに座った子供がお父さん、お母さんに言う決まり文句は「押して〜!」です。弱く押せばブランコは小さく前に出て、強く押せば大きく前に出ます。そして、前に出た分だけ手前に戻ってきます。向こうへ行きっ放しということはありません。反対に、手前に引けば引くほど、手を離した瞬間に向こうへ逃げていきます。
 
実は、私達の《幸せ》も全く同じ法則で、向こうへ行ったり、手元に来たりします。恐らく大半の人は幸せを掴みたくて、幸せを手繰(たぐり)り寄せたくて、《幸せ》を自分の方へ引っ張ろうとしてしまいます。それで手っ取り早く《幸せ》をゲットできるかもしれませんが、最終的にはブランコと一緒で、向こう側へと逃げて行ってしまいます。そうならないように引っ張り続けることも可能ですが、それは実に大変なことです。それに世の中の人が全員、そうやって《幸せ》掴もうとしたり、引っ張ろうとしたら、世の中は《幸せ》のつかみ合い、引っ張り合いになってしまいます。そういう世の中、そういう人間関係って、どこかハッピーでは無いですよね。
 
だから、仏様は教えてくださるんです。「幸せはお互いに施し合うものなんですよ」と。まずは誰かのために「押す」「施す」ことが《幸せ》を手にする第一歩です。そうやってお互いの《幸せ》を思い合える世の中こそ、本当の意味で幸せな社会です。そして、そういう生き方ができてこそ、本当の意味で「仏」と言えるのです。これが本当の仏教!
 
 《今日の一枚》は「激励ハガキ第二弾です
お寺の完全封鎖を解除したとは言え、まだまだ自粛が続いています。この週末で久しぶりにお会いできた方もありますが、自主的に完全自粛を継続されている方とは会えていません。そこで《激励ハガキ》第二弾を作成することにしました!特にネット環境の無い方を中心にお送りしたいと思っています。
 
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