ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-04-06 12:30

4月6日の「毎日ぶっきょう」

「ピーターパンの功罪」と言うと少し大袈裟かもしれませんが、おはなしの中で、こんなシーンがあるのをご存知でしょうか?それはピーターパンが子供たちを連れてネバーランドへ出発する時のことです。ピーターパンは子供の手を取って、いきなり2階の窓から飛び出そうとします。なぜなら空を飛んで行くからで、ピーターパンにしたら当然の行為なのですが、子供たちは空を飛べませんので、そのままでは2階から落ちてしまいます。幸い、飛び出す直前に「弟たちは置いていけない」「両親に書き置きしないと」と一人の子供が言い出したので、2階から落ちることなく、事なきを得ました。

 

そこで、改めて子供たちは「どうやってネバーランドへ行くの?」と聞きます。ピーターパンは「飛んでいくに決まっているじゃないか」と当然のように言いますが、子供たちにしてみればビックリ仰天で、ワクワクしながら「どうやって飛ぶの?」と聞くと、ピーターパンは「ん~~っ」と考え込んでしまい、なかなか返事をすることができません。そして、ついに出た一言は「どうやって飛ぶかなんて考えたこともなかった」でした。つまり、それだけピーターパンにとって飛ぶことは当たり前になりすぎたことなのです。

 

その「当たり前になりすぎた」が元で【いきなり2階から飛び出そうとした事件】が発生。実は、これと同じような出来事が私達の身の回りで起きている可能性がありますし、それどころか、自分自身がピーターパンのようなことをやってしまってる可能性もあります。上級者であるからこそ、長年やってきたからこそ、起こり得る《功罪》ではないでしょうか。特に、人に教える立場の方、人を育てる立場の方は、常に心得ておく必要があります。全く意図せず、悪気なく《功罪》を犯さないように、お互いに気をつけたいものですね。

 

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