ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-01-09 12:24

1月9日の「毎日ぶっきょう」

仏教では「過去・現在・未来」の三世(さんぜ)を説いています。現在の自分を語る上で《過去の自分》を抜きに語ることはできませんし、《未来の自分》を語ろうと思えば、現在の自分を抜きに語ることはできません。つまり、過去・現在・未来は常につながっていて、影響を与え合っているのです。

 

そう思うと、現在の幸せ、目の前の幸せだけを考えて、今を生きていく訳にはいきません。《目の前の幸せ》を願うのであれば、過去の自分に目を向けて生きていかないといけませんし、《目の前の幸せ》は実現したとしても、それによって未来の幸せが損なわれるようではいけません。過去・現在・未来の全てが幸せにつながっていくことを意識して、生きていくことが大切なのです。

 

大切な家族のためにしてあげられることは色々とありますが、その中でも最も大切なのは、自分がいなくなった後でも有効、有益で、大切な家族を幸せに導いてくれるものを伝えておくことです。つまり、もう既に《結果》として存在している財産ではなく、これから先、自分たちの手で《結果》をつくりだしていける《マニュアル》を伝えて、実際に有効活用できるように教えておくことです。

 

その点、仏教というのは「過去・現在・未来」という繋がりを意識しながら、正しく生きていく道標です。人生は決して順風満帆ではなく、むしろ「一難去ってまた一難」であり、常に人生の選択に迫られます。その時に、目先の幸せだけに惑わされずに、きちんと物事を受け止め、判断できる基準が必要なのです。それが真実仏教である「法華経」のご信心であり、これこそが《幸せの糧》であると言えます。

 

コロナ禍で「本当の正解」がわからないまま、とりあえずの正解と間違いの狭間で多くの人が苦しんでいます。客観的基準がなくて右往左往、気がつけば「昨日の正解」が今日は間違いになっていて頭を抱えています。そんな中でも、揺るぎない基準があって、信じられる道があることは、ブレない人生の基礎となります。これからも大変な世の中が続くからこそ「仏教」という柱、軸を大切にして前向きに生きていきましょう!

 

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