隆宣寺

「初心忘るべからず」と言いますが、どうしても初心を忘れてしまうのが人間です。なので、折に触れて初心を思い出そうとしたり、「初心を忘れてないか？」と自問自答したり。そういった姿勢を意識して持つことが大切で、そうでないと慢心(まんしん)を起こしかねません。

もちろん、長年の経験によって培(つちか)われた知識や技術は、自分自身の武器になります。しかし、その知識や技術のせいで、人の意見に反発したり、話にすら耳を傾けなかったりと、思いがけない形で自分の成長を妨げてしまい、周りの人にまで悪影響を及ぼす恐れがあります。

どんな話にも耳を傾け、素直に受け止める《初心の姿勢》こそ、何ものにも代え難い宝物。ただ、だからと言って「スタートラインまで戻れ」ということではなく、今の立ち位置のままで、素直さ、正直さを忘れる事なく、真っ直ぐな姿勢で、今やるべき事に取り組むことが大切なのです。