ほんもんぶつりゅうしゅう
2022年06月01日
乗泉寺賞 受賞者の声
第5支庁・東京乗泉寺(住職・永江日盡師)で3月17日に行われた令和3年度の乗泉寺賞表彰式。個人賞では、教化成就賞、参詣賞、助行賞、口唱チャレンジ賞の4項目で顕著な功績のあった個人が表彰され、このうち先月号の佛立新聞では、助行賞を受賞された片山美保さんの体験談を紹介させていただいた。
今月号では、参詣賞として表彰された365日皆参詣10名のうち、横山文樹氏(事務局相談役、前事務局長)、庄司治孝氏(乗泉寺通信課参事、第三ブロック高津教区副教区長)、堀江亜希子氏(事務局参詣はげまし会参事、都北連合会計主任、滝野川教区一部副部長)の体験談を紹介させていただこう。

乗泉寺賞体験談 横山文樹氏

  ありがとうございます。この度、365日間の皆参賞の表彰をいただき、心から感謝しております。コロナ禍の中でも、こうして健康で、途切れることなく無事に皆参できたことを嬉しく思います。

 私のご信心は「毎日必ずお寺参詣する」「1日は朝参詣から始まる」というところから始まりました。ですから、朝、職場に向かう時はもちろん、プライベートで出かける時もまず、お寺参詣させていただいてからにしております。

 仕事の都合で地方に出張した時なども、近くのお寺にお参詣をさせていただいて、こうした1日1日の積み重ねが「365日皆参」という結果につながったものと思っています。

 私自身の信心歴は、それほど長いものではありませんが、毎日のお寺参詣、家でのお看経、いろいろなご奉公によって、これまでにこの書面では書き尽くせないほどの数多くのご利益をいただいてきました。

 時には「どうしてこうなるのだろう?」「こんなにお願いしたのに…」と思う時もありましたが、結果的には後で「ご利益をいただいたんだ」と気付かせていただきました。その度に「御法様を信じることが大事なんだ」と反省させられています。

 そして、ご利益をいただく毎に、御宝前にご報告させていただくことはもちろん、改めて「常にお寺参詣、お看経の気持ちを忘れてはいけない」「惜しみなくご奉公をさせていただかなければいけない」「感謝の心を忘れてはいけない」「謙虚にならなければいけない」と言い聞かせながら今日に至っております。

乗泉寺賞体験談 庄司治孝氏

 令和3年度、無事、皆参させていただくことができました。

 令和2年度は1回目の緊急事態宣言が出て、1ヵ月ほどお参詣自粛となり、令和4年度は12月に思いがけず2週間の入院を余儀なくされ、また寒参詣中にコロナ感染者が急増し、一時、参詣休止の指令が出まして、年度早々に皆参を断念。令和三年度に皆参させていただけたのは、大変貴重なことだったのだなあと改めて感じている次第です。

 朝参詣をさせていただくようになったのは、20歳ぐらいの頃と記憶しています。それまでは、寒・夏期参詣以外は朝参詣せず、といった状況でしたが「この良い習慣を継続して」というご披露に「一週間ぐらい延長してみようか?」という気持ちになって、次第に朝参詣が習慣化したようです。

 社会人になってからも、基本的に朝参詣を続けていましたが、御法門の始まる前にお寺を出ないと会社に間に合わないため、平日は御法門聴聞なしの朝参詣が長らく続きました。途中、大阪、京都に転勤した時は、清風寺さん、誕生寺さんにお参詣をさせていただいていました。海外出張も結構ありましたので、年間を通じての皆参はありませんでした。

 年間を通じての皆参ができたのは、転勤も海外出張もなくなった55歳ぐらいからだったと思います。また、御法門聴聞は60歳の定年後、やっとできるようになり、とても有難く感じたことを覚えています。

 乗泉寺の朝の勤行は、通常は6時半開始、寒・夏期参詣は6時開始で、寒・夏期参詣の時は始発に乗り、通常の時期は4番電車ぐらいに乗っていましたが、ある時、先輩から「年間を通して始発でお参詣しませんか?」とお誘いを受け、その後、始発参詣が基本となりました。

 朝参詣は、毎日お参詣の方が多く「皆さん今日も元気だな」と励まされます。土・日・祝の仕事のない日だけ、必ず一番乗りで来られる方にも、頭の下がる思いです。これからも、一日一日積み重ねていきたいと思っております。

乗泉寺賞体験談 堀江亜希子氏

 コロナ禍で令和3年度の東京は、ほとんど緊急事態宣言中であり、連日コロナ関連の報道が続き、その報道に振り回されたり、身近なところで感染者が出たりして動揺しましたが、公共機関の乗り物を使っての参詣を止められたため、近隣の他寺院へのお参詣をさせていただく機会に恵まれました。

 他寺院参詣させていただき感じたことは、日常当たり前だった開門参詣、霊堂の清掃ご奉公、朝のご披露文の準備ご奉公、その他、弘通局でのご奉公など、当たり前にさせていただいていたご祈願、御礼、御塔婆、ご回向などができる有難さ。実は信行は、様々な方との関わりにより、ご奉公させていただけたご利益だったのだと痛感しました。

 また、コロナ禍で多くの方がお亡くなりになっている中で、生かされているおかげを感じ、今の信心前ではもったいないと改良のきっかけになりました。
一寸先も分からない無常の世に生かされていることへの感謝を思えば、ちょっと頑張ればできるご奉公を見つける。今まで無理だと閂を入れていた信行ご奉公の見直しをさせていただく。宗外の人たちとできるだけ関わりを持ち、無駄話をしながら信心を勧める機会を逃さない工夫をすることを心がけようと決定しました。
こうした反省改良しようと思い始めた時から、新しい人との出会いを楽しみに毎朝、始発電車に乗り、開門参詣を続けております。令和3年度を皆参させていただけたのは、こうした心の変化のおかげによると思います。ありがとうございます。