ほんもんぶつりゅうしゅう
2022年03月01日
11支庁隆宣寺 講有巡教を奉修
昨年11月21日、澄み切った青い空、暖かく穏やかな天気のもとで阪神布教区の講有巡教が隆宣寺で奉修されました。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きつつある中で奉修させていただけたことも、大きなお計らいであったと感得しております。
ただ一つ残念であったことは、感染対策の都合上、奉修寺院以外は代表参詣にせざるを得なかったことです。この点は今後の課題として反省、改良をさせていただきます。
 さて、隆宣寺では講有巡教を目標に、本堂の耐震補強と納骨堂移設を進めてまいりました。これまで本堂3階にある納骨堂へは階段で行くしかありませんでした。この状況をなんとかしようと立案したのが第6代事務局長・鳥越和雄氏です。その時、既に病床にありましたが、今後の隆宣寺に思いを馳せておられたのです。
その思いを受け取った第7代事務局長・鳥越信昭氏を中心に本計画が進められていきました。その過程で本堂の耐震強度不足が判明。令和3年に入り、耐震補強工事を前提に計画を練り直した結果、納骨堂を1階へ移設する運びとなりました。
その後、勧財募集を開始。当初は令和3年・4年の2年計画でしたが、たった1年で目標金額に達することができました。そんな中、鳥越信昭氏の病気が判明。その後の闘病生活、ご奉公、お助行は一進一退でした。
特に夏期参詣の期間中は、講有巡教を目指した弘通促進と局長の当病平癒を祈願して助行を毎朝実施。平日は夜にも助行を連日行いました。一時退院していた鳥越信昭氏は、その席にも欠かさず参詣。まさに「不自惜身命」の姿そのものでした。
令和3年8月14日、日付が変わった後ほどなくして鳥越信昭氏は帰寂されました。講有巡教の奉修に向けて、また本堂耐震補強と納骨堂移設の完成を目指してご奉公の陣頭指揮を取っておられただけに、心にポッカリと穴が空いてしまった感覚です。
しかし、ここでうつむいてばかりもいられません。早々に次期局長を選任し、ご奉公円成を目指して再始動。
そうして迎えた今回の講有巡教。本堂耐震補強と納骨堂移設は無事に終了。さらに、当日は鳥越信昭氏の百ヵ日忌正当でもありましたので、講有上人よりご回向の言上を賜りました。こんな巡り合わせがあるものかと、ただただ随喜させていただくのみです。
実は、今回の様々な出来事を通じて、大きく信心改良された信徒が数名おられます。このお話を講有上人、奥様にさせていただいたところ、大変喜んでくださいました。「立派な局長さんだったんですね」とお褒めの言葉をいただいたことは大変恐縮ではあるものの、住職として本当に誇らしく思います。
次回、講有巡教を拝受する時には、さらに飛躍した隆宣寺であれるように教講一同で精進させていただきます。