ほんもんぶつりゅうしゅう
2013年10月29日
新宮・清声寺 講有巡教、勝浦・久遠寺 講有親教が奉修される
第二支庁・南海布教区清聲寺(住職・田村道修師)では、去る十月二十六日、佛立第二十五世講有日開上人の御親修のもと「講有巡教・高祖会」を晴天盛大に奉修した。

 今年は日本に近づく台風が多かったが、この度も非常に勢力の強い台風二十七号と二十八号が、週末に南紀地方へ最も接近するという予報であった。それはまさに、和歌山県新宮市にある清聲寺で講有巡教が奉修されるその日その場所である。十月二十四日、宗門総局は大型台風接近の危険を考慮し、講有上人の御巡教を案じた。宗門の総導師であられる講有上人の御身のことを考えれば当然のことである。

 しかし、講有日開上人は「ワシは行く!」と仰り、台風の近づく前に何としてでも南紀に入る、と二十四日午後五時に自動車にて京都をご出発。午後十時過ぎ、講有上人、ご内室様、随行師は、和歌山県那智勝浦町に入られたのである。講有巡教の二日前のことである。

 そして当日は、ただただ驚くばかりの晴天の御加護をいただき、出座御教務は本庁随伴・岡居日実師、第二支庁長・蔭山淳和師、南海布教区長・河内日晟師、布教区管内寺院住職、ご奉公師等の十五師。ご信者方の参詣は他寺院・寺内合わせて一七〇名と賑やかな参詣となった。

 式典では、本庁随伴の岡居師と南海布教区長の河内師からそれぞれ挨拶の後、講有上人、河内布教区長から弘通興隆費の下附式が。その後、清聲寺事務局長の楠原正一氏と住職の田村道修師の御礼のことばがあった。

 田村住職の御礼のことばでは「交通機関や道路状況の心配(参詣者が参詣できるのか)、境内地のテントの心配、その他台風による諸々の心配がありました。しかし、講有上人の『ワシは行く』の一声に、全部が恥ずかしい心配であったことに気付かされました。佛立信心の現証というものをマジマジと見させていただきました」と涙ながらに語られた。

 最後に講有上人の御法門を聴聞させていただき一座の法要は無事に終了した。

 なお翌日の二十七日、田村道修師が住職を兼務する勝浦・久遠寺で、講有日開上人の御親教を賜わり高祖会が奉修された。前日同様、晴天のお計らいの下、宗務副総長・西村日要師、布教区管内寺院住職、ご奉公師等の十二師。ご信者方の参詣は他寺院と寺内合わせ一五〇名の参詣があった。

 二つの大型台風の接近も撥ね退け、御講有上人の御徳の深さ、佛立信心の素晴らしさを改めて感得させていただけた感激の南紀二ヵ寺の講有巡教御親教であった。