2026年09月01日
佛立研究所だより 9支・妙現寺へ「青年会・ミドルエイジ御講」を取材
ありがとうございます。
佛立研究所・弘通研究部門では、昨年から調査研究を進めている『教養各会活動の強化と資質向上のための課題研究』の一環として、本年4月に第9支庁・岡山妙現寺様(以下、妙現寺)に取材調査にあがらせていただきましたので、ご報告させていただきます。
・青年会・ミドルエイジ御講
取材調査に上がらせていただいた行事は、妙現寺の『青年会・ミドルエイジ御講』。妙現寺には、壮年会・婦人会・青年会・薫化会の4つの教養会があり、それぞれに会としてご奉公をされていますが、この『青年会・ミドルエイジ御講』は、青年会が奉修される御講に、「壮年会や婦人会に所属するミドルエイジ年齢層のご信者」がお参りされるという御講でした。その狙いとしては、「40歳以降の信徒が対象」という、会員の年齢層が非常に幅広い壮年会や婦人会において、世代間のギャップなどが原因で御講にお参りしにくい壮年会・婦人会の若年層(ミドルエイジ)会員に対して、より年代が近い青年会の御講へのお参りを奨励し、その受け皿にする狙いがあるということでした。
また、御講の奉修の仕方にもいろいろと工夫をされていて、御講が始まる前には、担当御講師(山内良聴師)から当日の法要でお唱えする修行抄の「第◯段」の案内をされ、拍子木を各々が自由に打ってバラバラになり、御題目口唱の妨げになってしまわないように、1人のご信者に担当として拍子木を打っていただき、御題目を揃えてシッカリとお唱えするよう指導されるなど、御講が始まる前から行き届いた丁寧な教導をされているのを拝見させていただきました。
また特筆されるのは御法門で、毎回テーマを設けて御法門を説かれているとのことでした。テーマを設けて御法門をされるのは、さほど珍しいことではないかも知れませんが、事前にご信者からリクエストを受け付け、よくご信者と話し合ったうえで御法門のテーマや内容を御講師が作成されているとのことでした。ですから、そのテーマもご信者がご奉公実践のうえで実際に悩んでいる事や、疑問に思っている事など、非常に具体的かつ切実なもので、ご信者がご奉公の現場ですぐ使えるヒントになっているものでした。
また、驚くことに御法門を説かれた後には、御講師から「何かご質問はありますか?」とご信者に対して質問を求められ、ご信者が御法門の内容や、それに類する日頃から考えている疑問などを質問され、それに対して御講師が分かりやすくその場でご回答とご指導をされていました。御法門とは通常、お教務からご信者への一方通行の教導ですが、ご信者の質問・悩み・考えに対して、それに適した教導をされているというのは、言わばニーズに即した教導をされているという点で、とても画期的でご信者にとって有り難い御法門をされていると感銘を受けました。
・妙現寺の取り組み
また、妙現寺では先述のミドルエイジ層の信徒に対する取り組みだけではなく、お寺全体としても様々な取り組みをされています。取材調査では、その中心的存在として精力的にご奉公されている事務局弘通部長・岡田直之さんにお話を伺うことができました。
岡田さんによると、1つの考え方としてご信心の現役世代を60歳代後半〜80歳代前半、次世代を50歳代後半〜60歳代中盤、次々世代を40歳前後〜50歳代(仕事の現役世代)と定義し、将来を見据えて次々世代にピントを合わせたご奉公の展開を模索されているとのことでした。この次々世代は、中学生までの子どもを持つ親御さんである場合が多く、薫化会は子どもだけでなく、子どもを連れてくる次々世代信徒に対する育成の場にもなるゆえ、薫化会の活動は非常に重要であると述べられています。
・お寺参詣のハードルを下げる
薫化会の会長もされていた岡田さんが、薫化会のご奉公で心掛けてらっしゃった事は、子どもたちの親御さん(次々世代信徒)へは祖父母を通さず直接連絡をとり、お寺へお参りするハードルをできるだけ下げるということ。ハードルを下げるとは、お寺に来やすい雰囲気作りはもちろんのこと、1、予定行事の早めの案内 2、費用の明示 3、時間の明示 を徹底し、親御さんが安心して子どもを連れてお寺にお参りできる環境を作られたとのことでした。
また、薫化会の活動方針もこれまでは「薫化会の為の薫化会」、いわば子どもを楽しませる事に重点を置かれていたそうですが、いざその親御さんたちへお役のご奉公などをご依頼すると、ほとんど断られてしまい、親御さんのご信心が育成できていなかったそうです。そういった反省を踏まえ、それからは「お寺の為の薫化会」として改良し、子どもたちだけではなく、その親御さんへも信心相続に繋がる薫化会の活動内容になるよう、大きく方針転換をされたとの事でした。
・まとめ
今回取材をさせていただいた妙現寺様は、ミドルエイジ層信徒の育成はもちろん、お寺全体としての活性化、将来へ繋がる弘通施策の試行錯誤に励まれていました。そのなかでも注目すべき点は、御教務とご信者がとことん話し合っているということ。お聞きすると、弘通部長・岡田さんと御導師や御講師との一度の打合せが、3~4時間に及ぶことも珍しくないそうで、ご弘通にかける思いの厚さがうかがえました。妙現寺様での取り組みがどのような成果を生み出されるか、今後も継続して取材調査をさせていただきたいと思います。
妙現寺様、この度は弊所取材調査へのご協力、誠にありがとうございました。