ほんもんぶつりゅうしゅう
2022年10月14日
関東大震災第百回忌慰霊法要 105,000遍口唱運動

○正当法要

 関東大震災第百回忌正当にあたる9月1日には、管内33ヵ寺の本堂にて祭壇を設置、正当法要を奉修した。
 その際、8月23日に執行された慰霊法要の様子をDVDやYouTubeで視聴し、世間的にも認知度の高い関東大震災の法要をキッカケに宗外・結縁者の将引にも力を入れた。

○慰霊ご奉公企画

①105,000遍口唱運動
 第百回忌を迎えるにあたって、犠牲者105,000人に対して、1霊1遍の御題目ご回向を目標とし、105,000遍(3,150分※5時間1万遍として)の口唱運動を「寺院」及び「個人」を対象に計画。
 慰霊法要が執行された8月23日から正当法要が奉修された9月1日までの10日間、支庁管内寺院33ヵ寺の全寺院で、朝参詣の勤行を10分延長し、105,000遍の口唱を実践。
②慰霊運動
関東大震災第百回忌を機に、支庁管内で次の慰霊運動を展開。
震災・防災に対する意識を高めることと、下種結縁運動に繋げることをネライとして計画。
〈ご奉公内容〉
イ、各寺院の永代過去帳に「関東大震災犠牲者一切之諸精霊」を記入。
個人御宝前の過去帳記入も促進。
ロ、各寺院の本堂に、夏期参詣中から9月1日まで毎日「関東大震災犠牲者之諸精霊第百回忌追善菩提」のお塔婆を建立。
ハ、所属ご信者に9月1日のお塔婆建立(自坊本堂)を促進。
ニ、本山百万霊会の金塔婆納鎮のおすすめ。
ホ、9月1日当日に本堂に祭壇焼香台を設置。
結縁者を将引させていただき、お焼香をしていただく。
ヘ、8月23日から9月1日の間、宗外者・結縁者にお参詣をおすすめする。
③防災学習
関東大震災第百回忌(令和4年9月1日)から、令和5年9月1日「関東大震災百年」にかけて、布教区教養会(壮年会・婦人会・青年会・薫化会)で防災学習・防災体験を企画実施する。
市区町村にある防災施設や慰霊碑等を活用し、「800の三本の矢」に謳われている「教養会活動の活発化」に取り組む。
④防災計画
防災学習に並行して支庁四布教区に於いて、防災計画の見直しを実施。先だって各布教区に防災対策の担当者を選任し、防災計画を進め「防災白書」としてまとめる。
以上の計画を来年9月まで継続する中で、東日本大震災第13回忌をどのようにご奉公させていただくか、どのように取り組んでいけるかが、今後の検討事項であるが、今回の関東大震災第百回忌を機に、「コロナ萎縮からの脱却」のキッカケとし、教化・法灯相続つづれ織り運動の機運を盛り上げていきたい。

○常住寺 互いを気遣う菩薩心を涵養

9月1日正午、震災発生と時を合わせ、常住寺(住職・高野清純師)本堂にて「関東大震災第百回忌の慰霊法要」が営まれました。
常住寺では毎年、7月と8月のお盆、また終戦の日前後には戦争犠牲者のご回向が連日の朝参詣で営まれており、今年は関東大震災第百回忌のご回向を9月末まで連日させていただきましたので、夏期参詣も含めて7月から9月までの3ヵ月間は普段よりもお看経があがり、ありがたく思った次第です。
慰霊法要に先駆けて、執行局から「105,000人の犠牲者に105,000遍の御題目をお届けしよう」という企画をご案内いただきましたので、これに合わせて9月末まで延長参詣をさせていただきました。
100年前の自然災害に思いを馳せ、日々心を込めてご回向させていただくうちに、いまを生きる人々の現世安穏を祈る気持ちも深まり、自然と平素の備え、防災にも意識が向き、訓練や備蓄といった動きに繋がってきております。
百回忌の日時は平日のお昼ですので、常住寺でのご回向は月初お総講と第1日曜日にも営まれ、大勢の方々からお塔婆をお供えいただきました。 
歴史に残る大災害の百回忌という節目に、防災や互いを気遣う菩薩心が涵養されたことは、亡き魂への弔いから始まりました。今年の夏は猛暑でしたが、慈しみの心でご奉公に励んだひと夏となりました。

○信立寺 防災意識高めご奉公に邁進

お朔(つい)日(たち)、月初御修行に続いて、当山信立寺(住職・川手尚尋師)では全国統一口唱会を毎月実施させていただいているが、口唱会に併せて関東大震災第百回忌慰霊法要を営み、回向供養させていただいた。
始めに8月23日に奉修された第5支庁主催・4布教区協賛「関東大震災百回忌慰霊法要」のDVDダイジェストを拝見し、その中で御講有上人の諭達を拝聴しお看経に入った。
口唱会中、関東大震災百回忌回向を言上した後、建立塔婆前にて参詣者一同でお焼香をさせていただいた。最後に、宗務総長の挨拶をご披露して終了した。
 今回の慰霊法要をきっかけに、来年に百周年を迎えるその間に、亡き御霊に少しでも多くの上行所伝の御題目をあげさせていただき、防災訓練や体験施設を利用して防災意識を高めていきたいと思っている。
 そして、高祖日蓮大士ご降誕八百年の御正当にあたり、ご弘通の成果として、ヨコ糸「教化」・タテ糸「法灯相続」による報恩のつづれ織りを見事織り上げて、本山大法要にお参詣させていただきたい。

○妙泉寺 オンライン参詣さながらに

大正12年(1923年)9月1日に発生した関東大震災が、本年百回忌を迎えました。
それに際し第5支庁では、支庁を挙げてのご奉公が企画され、各寺院でも慰霊運動が展開されました。
その1つが、105,000名の犠牲者へのご回向としての105,000遍口唱運動。もう一つが百回忌正当の慰霊法要です。
当山妙泉寺(住職・柴田日賢師)でも慰霊運動の趣旨を広くご披露し、口唱運動への参加、お塔婆建立と妙泉寺慰霊法要への参詣を勧めました。
9月1日はお総講に引き続いて、8月23日に墨田区の大震災慰霊堂で奉修された第5支庁慰霊法要のDVDを本堂で上映し、オンライン参詣さながらにご回向のお看経をさせていただきました。本堂には大震災犠牲者のお塔婆を建立してお焼香炉を設置し、参詣者一同がお焼香をさせていただきました。
大震災で大勢の方が犠牲になった、まさにその地でご奉公をさせていただく私たちにとりましては、犠牲者のご回向は日々のご弘通にも返ってくる大切な功徳行であろうかと存じます。
ご奉公に携わられた第5支庁の役員の皆様方に心より御礼感謝を申しあげます。     

○清雄寺 日幹上人の震災体験を聞く

東京常磐布・清雄寺では10時30分からのお総講の中で、関東大震災百回忌のご回向を言上。お導師はじめ、お参詣者のお焼香があり、お看経の後、慰霊法要のDVDを視聴した。
住職・小山日秀師より、佛立第16世講有日幹上人は、当日、お総講の御法門の途中に地震がきたこと。その後、上野に避難されたことなど、震災体験談をご披露いただいた。

○法運寺 常の備えと積善の大事感得

八丈島・法運寺(住職小山清達師)では、9月1日午前11時より、住職、信徒四名にて法要が奉修された。
事前に第5支庁より提供された慰霊法要のDVD映像に合わせ、無念のうちに死を遂げられた被災者鎮魂のため、塔婆を建立し、一同、口唱のもと供養をさせていただいた。
民族資料館の資料によると、大震災における八丈島の被害は微細であったが、東京からの物資輸送に頼っていた島では、数ヵ月間、食物が届かず生活が困窮したとある。
参加者一同、日頃からの準備・備えと共に、積善の大事を感じた次第である。