ほんもんぶつりゅうしゅう
2024年07月31日
5月10日~12日の日程で 第221回本山奉仕を開催 薫化会育成者の部として
令和6年5月10日、雲ひとつない青空のもと、第221回本山奉仕「薫化会育成者の部」開行式が執り行われました。講有上人の御訓示をいただいた後、奉仕長・富澤喜一氏(乗泉寺)の宣誓。その後、数々のプログラムが実施されました。
その口火を切るのは宝蔵見学です。普段は拝見できない御宝前を間近にしながら、詳しい解説を受けました。夕看経の前に、長谷川孝幸氏(教養企画委員会)によるアイスブレークでは大きな笑い声が何度も起こり、一気に緊張が解けていきました。
夕食後は「次世代の薫化会のあり方」というテーマでプログラムがスタート。冒頭、小林信翠教養部長の講話では、世の中全体の流れをデータや図表で解説されながら、「教化親子のつながりで弘まって来た佛立寺院は、今後、地域に開かれた弘通活動が必然的にもっと増えていく」との見解が示されました。
その裏付けとして意識調査(令和4~5年で全10回実施)の分析結果が長谷川委員より示された上で、地域に開かれたお寺づくりの実践報告がありました。王子・常住寺、横浜・照隆寺、一宮・松鶴寺、伏見・妙福寺、東大阪・本泉寺の5ヵ寺から、地域のニーズと寺院のリソースを掛け合わせた様々な活動をポスターセッション形式で発表、加行者はそれぞれ興味関心のある寺院と質疑応答を行いました。
加行者からは「地域向けの活動には興味があったが、どのようにしたら良いのかわからず、ためらっていたが、具体的な方法がわかったので自坊でも提案してみたい」といった感想が聞かれました。
本山奉仕2日目は本堂清掃、朝参詣からスタート。御法門は加行者の秋山淳清師(妙津寺)が拝まれ、布教区で開催した薫化会役中リーダー研修会の話を交えながら、一人のためにも法を説く大事を学ばせていただきました。その後、講有上人お出ましのもと記念撮影を行い、貴重な思い出の1枚になりました。
朝食後のプログラムでは「薫化会の組織的活性化」をテーマに岡田和喜氏(妙深寺)より講演をいただきました。お寺全体の組織改革の中で、薫化会が活性化するための要因を分析され、どういったご奉公へ改良することが望まれるかなど詳しく、わかりやすくお話しくださいました。
午後からは全国の青年会会長有志(20名)も加わって「次世代信徒育成研修会」が本山奉仕と並行開催。はじめに山内良鷲弘通部長より、これまでの世の中の移り変わりと今後のご弘通のあり方についてお話をいただきました。
その後は薫化会育成者と青年会会長との親睦を深めるためワールドカフェ方式で交流し、ご奉公で大切にしていること、これから挑戦しようと思っていることなどを話し合いました。
その後、薫化会育成者と青年会長とで別々の部屋に分かれたプログラム。薫化会育成者は「私たちにできることって何?」というテーマで班ごとにケースワーク。班内で1ヵ寺を選び、薫化会活動の改善案を話し合いました。
一方、青年会チームは「未来の宗門・未来のお寺」というテーマで討論会。事前課題をもとに、①青年会が停滞する原因と課題 ②本門佛立宗の強み ③解決策についてフィッシュボーンチャートを作り上げていきました。若者らしく、忌憚と忖度のない意見が積極的に交わされ、今後のご奉公に一石を投じるプログラムとなったに違いありません。
最終日も本堂清掃、朝参詣から始まり、石丸堅得師(唱題寺)の御法門を聴聞させていただき、御題目口唱の大事を学びました。
最終プログラムは再び薫化会育成者と青年会会長とが合同し、前夜、策定した「薫化会活動の改善案」「青年会が感じる問題点と強み、そして解決策」について、それぞれ発表し合いました。相互に意見を交わし感想の共有を行った後、小林教養部長より総括をいただき全てのプログラムが終了しました。
閉行式では青年会会長らも御礼のお看経。本山奉仕加行者には勤行証が授与され、奉仕長補佐・塩田久美子氏(信廣寺)より御礼の言葉が述べられました。最後は青年会会長も含めて全員で記念撮影を行い、それぞれに気づき、学んだことをお土産に帰路につきました。今回のご奉公が将来のご弘通の一助となることを心より願っております。(弘通局 松本良光記)