ほんもんぶつりゅうしゅう
2023年05月11日
東日本大震災 東北南部・北部両布教区で13回忌を厳修
平成23年3月11日午後2時46分に発生し、16,000人にも及ばんとする死者、未だ2,500人を超える行方不明者と、未曾有の被害をもたらした東日本大震災から12年。本年は13回忌を迎えるに当たり、第7支庁では3月12日の日曜日、東北南部布教区・北部布教区それぞれに特命巡教として、第13回忌法要が営まれた。
東北北部布教区
 東北北部布教区では、釜石慈念寺(住職・尾形信欣師)に於いて、東日本大震災により犠牲になられた方の13回忌法要を、宗務総長・新井日現師奉修のもと、執行いたしました。
 当日は、風もない穏やかな天候の中、東北北部布教区並びに慈念寺が施主となり、震災で犠牲になられた方々、また関連死の方のご回向、殊には布教区管内で犠牲になられた7名(釜石慈念寺6名・能代能持寺1名)・関連死(釜石慈念寺3名)のご回向をさせていただきました。
 法要には、震災犠牲者のご遺族ご親族をはじめ、東北北部布教区管内寺院よりお教務5師・ご信者7名、第5宗務支庁より教務7師・ご信者21名、大阪本成寺よりお教務1師・ご信者3名、そして地元ご信者37名のご出座お参詣をいただきました。コロナ禍の影響で本堂が一杯になる光景は3年間みることはありませんでしたから、お参詣いただいた方への随喜と相まって感動を覚えました。
 法要の中では、今回の13回忌に際し支庁を挙げて支援ご奉公にご尽力いただきました第5宗務支庁より、支庁を代表し高野清純担当講師が慈念寺住職、熊谷泰志事務局長へ支援金を贈呈。引き続き第5支庁のこの度の支援ご奉公の経過、また被災地への激励をこめた挨拶をいただいたのに対し、尾形住職より震災から12年経過した現在でも被災地に思いを寄せていただきましたことに対し、深い感謝の言葉が述べられました。
 その後、講有上人より被災寺院に向けて寄せられたご訓辞を奉修御導師が代読くだされ、被災地寺院教講、宗門全体からの支援の思いに「有難い」との心を新たにいたしました。
 最後に奉修御導師より被災地へのいたわりのお言葉、さらに一歩一歩前にという思いで高祖日蓮大士ご降誕800年慶讃ご奉公へのご奉公の奮起を促されるお言葉を頂戴いたしました。
 この度の法要に際し、多くの寺院また教講の皆様より追善供養のお塔婆の申し込みを頂戴いたしました。誠に略儀ではございますが、紙面をお借りして御礼申し上げます
東北南部布教区
 ありがとうございます。去る3月12日、東北南部布教区、石巻・耀護寺では、特命巡教として、門祖会に併修して、東日本大震災第13回忌法要を、宗務副総長である乗泉寺ご住職・永江日盡師ご唱導のもと、奉修を賜りました。
 宮城県石巻市は、全国の市区町村の中で、震災に伴う大津波や火災などによってお亡くなりになられた方が4,000名を超える全国の市区町村では最も多い場所です。当山でも6名のご信者が帰寂されました。
 東北地方、関東地方の太平洋沿岸は、地震による直接的な被害は勿論、津波、そして福島原発による放射能汚染など、地域によっても被害は様々ですし、建物が建て直されたことが「復興」とは一口に結び付かないような現況もあります。
 この度は、東北南部布教区14ヵ寺より教講のお参詣ご奉公をいただき、第5支庁では、支庁長・柏日胤師のご発声のもと東北南北両布教区に団参を組んでいただき、それぞれ約30名前後の応援参詣、第5支庁より第7支庁へ復興祈願のご有志を頂戴致しました。
 当日は、午前8時15分より「がんばろう石巻」の看板前の公共祭壇にて、永江御導師ご唱導のもと、被災地回向法要を厳修していただきました。引き続いて、奉修御導師をはじめ、参詣教講の皆さまには、「MEET門脇」という3D映像で津波体験ができる施設をご見学いただきました。
 10時30分より耀護寺本堂にて、門祖会ならびに震災第13回忌法要が奉修され、皆さまより熱の籠った御題目口唱、お焼香を頂戴致しました。当日は、晴天のお計らいをいただき、小さなお寺で布教区の各寺院には人数制限を掛けておりましたが、23師の御教務様方のお参詣と90名を超えるご信者のお参詣を頂戴致しました。
 なお、この度、東日本大震災第13回忌法要に際しまして、有縁の寺院より約4,900本に及ぶ復興祈願と追善供養の塔婆建立ご奉公をいただきましたこと、本当に有難く心より随喜を申しあげます。皆さまより頂戴した御塔婆は、耀護寺本堂御宝前に奉呈申しあげ、御総講奉修の度ごとにご回向言上を続けさせていただきます。
 震災以後、今日に至るまで長年にわたる継続した支援ご奉公のお蔭をいただいて、耀護寺をはじめ東日本大震災で被災された各寺院の現在があることは間違いと感じております。
 寺院によっては、毎年教講揃って御会式や御総講にお参詣という形で物心両面にわたる支援を続けてくださり、プロジェクト7のご奉公では、遠く四国布教区より何度も足を運んでくださり、大変有意義な交流や学びの機会を頂戴することができました。
 佛立青年教務会の皆さまには各寺院の激励や現地回向など、地元の教講でも行き届かないようなご奉公をしていただきました。全国寺院教会の御導師方、御教務様方、ご信者の皆さま方には紙面をお借りして改めて御礼を申しあげます。
 到底報うことのできないご恩ではございますが、耀護寺としてでき得る報恩行の在り方は、ご弘通という形で、皆さまに見ていただくしかないと感じております。
 耀護寺は、正宗徒15名の10級寺院です。普段は所属教務不在の無住寺院ですから、至らない所は多々ございますが、震災以後、故・笠原前事務局長をはじめ教講一同が異体同心で勧め励まし合って、被災されたご家族方は皆、法灯相続ができました。今後は本当の意味で耀護寺全信徒家族が信行の相続をさせていただけるよう、弘通の拠点として、お教化の思いを起こさせていただけるように、教講一丸となって信心改良に努めさせていただきます。