2026年04月01日
第35回研究発表大会を開催 米良美一氏より特別講演いただく
 去る3月3日、佛立教育専門学校と佛立研究所共催の「第35回研究発表大会」が、宗務本庁3階宗会議場にて開催され、修学塾教員研修会参加のお教務はじめ一般のお教務・ご信者方、またZOOMを使用してのリモート参加もいただく中、午前10時40分より玄題三唱、亀井日魁宗務総長・髙須日因教育局長・伊藤日博学校長の挨拶、修学塾教員委嘱状交付と続き、講有上人より御訓示を賜った。
 引き続き、佛立研究所長の局日遙師より今回の特別講演の講師・米良美一氏の紹介が行われ、講演に入った。
 米良氏の特別講演
 今回講演をいただいた米良美一氏は、日本を代表するカウンターテナー歌手で、スタジオジブリ映画『もののけ姫』の主題歌で一躍有名になった。
1971年、宮崎県西都市に生まれた米良氏は、3万人に1人という難病の「先天性骨形成不全症」を抱えて誕生。身長もあまり伸びず、骨ももろいため幼いころから骨折を繰り返し、15歳までに30回も骨折した。体の成長期に受けなければならなかった拷問のような痛み・苦しみから救ってくれたのが、歌を歌うことだったという。
すでに3~4歳の頃には演歌や民謡を覚えており、人前で披露しては喜ばれていた。やがて洗足学園音楽大学に進学。首席で卒業後はオランダ・アムステルダム音楽院に留学し、本格的に声楽を学び、世界的なオペラ歌手と多く共演するなど、クラシック音楽界で確固たる地位を築いた。
1997年、『もののけ姫』の主題歌で人気を獲得し、その後はテレビ出演や講演活動など幅広い分野で活躍。2015年に、くも膜下出血で生死をさまよう大病を経験したが奇跡的に復帰し、現在も精力的に歌声を届けている。
 講演は「波瀾万丈物語」~未来に向けて~という演題のもと、ご自身の生い立ちや、様々な人々との出会い、乗り越えてきた数々の困難を、ユーモアを交えながら思い熱くお話しいただいた。またカウンターテナーとして見事な歌声を披露され、ご自身の代表曲「もののけ姫」を皮切りに、お気に入りの楽曲を全5曲、講演の途中で歌っていただいた。
曲は、ご自身がくも膜下出血で倒れる3ヵ月前にレコーディングした「手紙」。故・坂本九氏が最後に発表した「心の瞳」。東日本大震災復興ソングの「花は咲く」。
そしてアンコールとして、ご自身が幼い頃、土木作業員として働き大変苦労されていたご両親の姿が重なるという「ヨイトマケの歌」を熱唱された。
 最後の質疑応答で「影響を受けた教えや思想はありますか?」との質問に、思想や言葉ではないけれど、蓮の花が大好きです。蓮の花はお釈迦様の台座に使われている、その仏教の教えと蓮の花が好きです。
蓮の花は澄んだ水の中には咲きません。私は綺麗な声・天使の声とか言われて、でも歌う歌はもののけ。タイトルは「もののけ姫」なのに私は天使の声と言われるのが嫌だった。なぜなら私という人間は天使じゃなくて、欲深いし、すごく人間らしいから。ただ、いつまでも同じ状態にいたいのではなく、いつかは成長したい。成長する先のシンボルに蓮の花がある。
蓮の花はヘドロとか汚れとか動物の死骸とか虫とか、そういう濁った水の中から綺麗に咲くお花です。汚い土壌とか水の底から咲いてくるのに花はものすごく清浄です。「花は咲く」を歌いましたが、いつか私の行った町や出会った人に花が咲いて、幸せになってもらえたらいいな、と思います。
仏教という素晴らしい教えのひとかけらでもいいから、本当に教えていただける存在、そういう人、そういう教えがあるって、ありがたいと思っています。道を導いてもらって、できるだけステキな人生を歩む。苦しい経験も悔しい経験も全部生かされると思っています。このように最後を締めくくられた。
 その後、昼食休憩を挟んで、次の研究発表が行われた。
 研究発表者と演題
①「AIの活用法について」
嘱託研究員 池本日温師
②「懺悔の一考察」
 研究員  加藤喜遵師
③「開導聖人御指南『如説修行抄御文段』の歴史的背景について」
 学校教諭 田村正行師
 最後に佛立研究所所長局日遙師の閉会の辞をもって、この日の研究発表大会が無事に終了した。