2026-08-04 11:27

戦地から届いた手紙



先日、お見送りをさせていただいたご信者さんの遺品の中から、一通の古い手紙が見つかりました。

昭和20年までに、深草の駐屯地やフィリピンの戦地から奥さまへ宛てたお父さまの手紙です。


そこには、幼い娘の成長を願い、遠く離れた故郷を思う父親の深い愛情が綴られていました。

しかし、お父さまはその後、フィリピン・マニラでの激戦で帰らぬ人となられました。


故人はまだ三歳。その後も、お母さまと離れて暮らす時期があるなど、幼い頃からさまざまな苦労を重ねながら人生を歩まれました。


ご信心とのご縁は四十代の頃。


ある日、お母さまが家を出たまま帰られず、ご友人の勧めで妙福寺を紹介され、一週間の御助行、御祈願を受けられました。

すると、お母さまが一週間目に無事に帰宅されるという御利益をいただかれ、その感激が入信のきっかけとなりました。

以来、その御利益を信心の原点として、お参詣、朝参詣のお給仕ご奉公と、黙々と励まれ、与えられた役割を大切に果たしてくださいました。


今回、葬送のご奉公をさせていただき、改めて感じたことは、故人には近しいご親族はほとんどおられませんでしたが、それでも、お寺には共にお題目をお唱えし、ご奉公を重ねてきたご信者の仲間がおられました。皆さんが生前の故人のお姿を偲び、お題目をお唱えし、心を込めて温かくお見送りくださいました。


ご信心で繋がった縁は、生きている時の支えであるだけでなく、人生の最期まで一人にしない尊いご縁なのだと、改めて感じさせていただきました。


まもなくお盆を迎え、8月15日は終戦記念日、そして8月6日は広島、9日は長崎の原爆死没者慰霊の日です。

戦争で命を落とされた方々、ご先祖、そしてご縁ある亡き精霊に思いを馳せる時。

亡き方に思いをはせ、手を合わせ、お題目をお唱えし、ご回向をさせていただきましょう。


南無妙法蓮華経