ほんもんぶつりゅうしゅう

清流寺 オーストラリア教区


2021-11-02 10:13

おばあちゃんの御回向

ありがとうございます。 オーストラリア、クイーンズランド組の松尾 華澄と申します。入信から4ヶ月ほどの新米信者です。 今日10月31日は我々の御教務である清流寺の平松信応師とのリモート御助行でした。 お寺の無いこの国で、御講師の方と直接お話できる機会はとてもありがたいですし、 2日後の11月2日は私の祖母の十三回忌で、信応師に御回向をお願いしていたので、この日をずっと心待ちにしていました。 祖母は、12年前、私が大学生の頃にガンで亡くなりました。 亡くなる数ヶ月前から入院していたのですが、その日母から「祖母はもう長く持たないから、今すぐ病院に来なさい」と電話がありましたが、当時の私は”家族が死ぬ”ということが怖すぎて病院に行くことを拒否しました。その後お通夜、お葬式には参列しましたが、最後まで祖母の顔を見ることは出来ませんでした。 それから12年間、ふとした時に祖母のことを思い出しては、申し訳ないことをしたなと感じていましたが、祖母が眠るお寺の納骨堂に行ったことは一度もありません。恥ずかしながら佛立宗に入信するまで祥月命日さえ覚えていなかったんです。 この話は今まで誰にも話したことはありませんでしたが、入信時に私の教化親である荒木香里さんに初めてお話しました。 それからは、毎月月命日には御回向をするようにと教えて頂き、 そしてついに今日、信応師に十三回忌の御回向をして頂き一緒にお題目を唱え、2日後の祥月命日当日にはお塔婆をあげていただくことになっています。 そうすると12年間、祖母を思い出す度に感じていた後悔の念は少しずつ薄くなり、祖母がよく作ってくれた美味しい昆布おにぎりのことを思い出しました。礼儀作法にとても厳しい祖母でしたが、料理と裁縫が得意で色んなものを作ってくれました。 佛立宗にお出会いしていなければ、祖母の命日を知ることもなく、祖母への気持ちはいつまでもあの日の申し訳なさと後悔だけで、楽しかった思い出を思い出すことはなかったかもしれません。 こんなに素晴らしい機会を与えてくれた教化親の荒木香里さん、御回向して下さった信応師、そして本門佛立宗には本当に感謝しています。 これからも毎年、御回向を続けていきたいと思いました。 ありがとうございます。