ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-10-28 09:56

10月28日の隆宣寺日記

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」これは精神科医エリック・バーンの有名な言葉です。でも、目の前の人に「変わって欲しい、成長して欲しい」と願わずにはいられないこともあります。そんな時は、どうしたらいいのでしょうか?
 
「他人は変えられない」ということは「こちらの思い通りにはならない」ということ。もし、コンピューターが相手であれば、寸分違わず、こちらの思う通りになります。明らかなミス入力であったとしても、コンピューターは忠実に、そのまま動くものです。しかし、人間はコンピューターでもなければ、誰かの人形でもありません。全てがこちらの思うままになるかと言えば、なかなか、そうはいかないのです。
 
そもそも、人を動かすのは《心》です。なので、その人の《心》を動かす…、かすかでも、わずかでも動かすことができれば、その分だけ、その人自身が動き、言葉や行動が変わりはじめます。そして、それが続け様に起きると、一つの流れができ始めます。小さな波も何度も続き、重なると、そのうち大きな波となっていくのです。
 
相手を一瞬で虜(とりこ)にするような、一瞬でやる気を起こさせるような、とびきりのカリスマ性や情熱を持っている人なんて、例外中の例外です。いたって普通の人、凡人は、そんなことは出来ませんし、しようとしても無理な話。もちろん、長年の積み重ねによって、そういう才能を持てるようになれるかもしれません。ただ、そのためには小さな波を起こすこと、それを揺るぎなく、たゆみなく続けることが先決です。
 
みなさんが「心動かされた瞬間」って、どんな時でしたか?少し思い出してみてください。まさに目の覚めるような、ド派手な瞬間、心がビリビリするような瞬間もあったと思います。でも、それだけじゃなくて、じわじわと、ゆっくりと、しみじみ感じ入った瞬間もあったはずです。一瞬で心が動いた人は、一瞬で元に戻ってしまうことがありますが、じわじわと心が動いた人は、その波がゆっくりで、穏やかな分、いつまでも続くことが多くあります。
 
どちらにもメリット、デメリットがあり、相手によって向き、不向きがあるように感じます。どんなことでもそうですが、万人受けする、人類共通のやり方なんてものはありません。大切なことは、相手をしっかり見ること、相手を知ろうとすることです。相手がわからなければ、何をやったって、その人の《心》を動かすことはできません。そう思えば、小さなことからコツコツと…、聞き慣れた言葉ですが実践するは難しいものですね。
 
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