ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-05-23 09:15

5月23日の隆宣寺日記

「亡くなった方の《声無き声》を聞くことが大切」
このように教えてくださったのは伊藤日学上人です。それは先住日説上人の五七日忌法要の時でした。人の死をどのように受け止めるべきなのか。特に大切な家族の死から、遺族は一体何を学ぶべきか。きっと一生忘れられないフレーズです。その後、この言葉を何度も繰り返しいただきながら、先住(父)の《死》と向き合ってきました。あの日から今年で5年になりますが、今なお向き合っています。そして、そこから得たものを御奉公の糧とし続けています。
 
人は《死》を体験的に学ぶことはできません。つまり、誰かの《死》から学び取るしかないのです。そう思うと、大切な家族の《死》は、故人からのラストメッセージであり、最後の授業みたいなものです。もちろん、それは《死》の瞬間だけを指すのではなくて、それまでの人生、そして《死》へと向かっていくプロセスも含みます。そこから何かを学び取ることは故人への最大の孝行となります。なぜなら、故人の願いは「みんなにより良く生きてもらいたい」ということ。そのために大切なことを、故人は自らの《死》をもって伝えてくださっています。その《声無き声》にしっかりと耳を傾けて、その姿をしっかりと目に焼きつけて、これからの人生を懸命に生きることが、遺された者の使命だと言えます。
 
《昨日の出来事》
「母が長年お世話になったので、何か御礼をさせていただきたくて…」このように仰って加湿空気清浄機を2台も御有志くださいました。コロナの影響で延期になっていた四十九日忌法要が来週、奉修されます。その前に、わざわざ車で持参してくださいました。息子さんの突然の訪問でしたが、本当に有難くて、有難くてたまりません。しっかりと有効活用させていただきたいと思います!
 
☆朝参詣の御法門は【ここをクリック】(YouTube)
 
★夕看経の御法門は【ここをクリック】(YouTube)