ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-05-18 10:19

5月18日の「毎日ぶっきょう」

皆さんは人生の最後をどんな風に過ごしたいですか?

 

どんな思いで最後の瞬間を迎えたいですか?

 

自分の命ですが、いつ・どこで・どんな風に死を迎えるのかは、自分で決められない部分があります。ただ、その時どんな思いを胸に抱いているかは、自分自身で決めていくことができるのです。なぜなら、長い人生の中で思ってきたこと、言ってきたこと、やってきたこと、その全てが凝縮されて死に際の自分をつくり出すからです。残念ながら、その時になって急に自分を変えたり、誤魔化したりはできないのです。

 

そのことを「一つの真理」として仏様は教えてくださいますが、そのことは医療の現場でも実証されています。ターミナルケアを専門とされ、20年で2500人の患者さんを看取ってこられた柏木哲夫先生もこう仰います。

「実感しているのは《人は生きてきたように死んでいく》ということです。周りに感謝をして生きてこられた人は、我々にも感謝をして亡くなられるし、不平ばかり言って生きてきた人は不平ばかり言って亡くなっていくんですね。このことは《よき死を迎えるためには、よき生を生きなければいけない》ということを教えてくれていると思います。」

 

ターミナルケアに関する本は他にも数冊読みましたが、面白いことに他の先生も全く同じことを仰っています。「人は生きてきたようにしか死ねない」「死に直面したからといって急に人間が変わることはない」などなど。そう思うと、仏様が教えてくださる通り《死の問題》とは《生の問題》であり、その問題解決の方法とは、こうして命がある間に、死を念頭に置いて「人として正しく生きられるようになること」であると言えます。もちろん、そのことについて説かれてある教えが『仏教』であり、いわば人生の教科書、人生の指針なのです。

 

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