ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-10-05 11:35

10月5日の隆宣寺日記

結果を出そうと思うのであれば、それだけの原因が必要です。ただ、原因さえあれば必ず結果が出せるのか?と言えば、そうではありません。たとえば「種まき」という原因があったとしても「環境」という縁が整わないと、種から芽が出なかったり、芽は出たけど途中で枯れてしまったり、花は咲いたけど実がならなかたりと、その結果は様々です。
 
人生も全く同じで、どんなに優れた知識や技術、経験があったとしても、それだけで結果を出すことはできません。まして、自分の思う通りに物事を進めることなんて到底、無理な話です。そこに《縁》という働きは加わるので、私達の《原因》が《結果》へと結びつきます。「一生懸命頑張っているのに結果がでない」という方は是非、参考にして欲しいと思います。
 
では、良い結果を出すために必要な《縁》を整えるには一体どうすればいいのでしょうか。それは「徳を積む」「徳を身につける」ということです。徳のある人には自然と良縁が、徳のない人には自然と悪縁が近づいてくるものです。以前、ある国会議員が「ある人物が札束を持って、口利きをして欲しいと言ってきた」と告白され、「私なら金で動くと思われてしまった。これは、それだけ私に徳がないってことだ」と仰ってました。
 
これは実に的を射た記者会見だったと今でも思っています。「金を持って来た奴が悪い!」と言ってしまえば、それで終わりですが、そこを、あえて自らの至らなさを指摘して、「不徳の致すところ」と言えた所に、むしろ、その方の徳を感じることができました。こういう受け止め方、身の処し方は、まさに徳が積める考え方、生き方だと言えます。
 
実は、仏様の教えというのも、大きく2つに分けてしまうと「徳の積む方法」と「徳を失わない方法」の2種類になります。よって、日常的に仏教を信仰することは、人生を良くすることに直結します。いわば、ご先祖の供養をするだけ、お願い事をするだけが仏教なのではなく、正しい考え方、生き方を身につけて、より良い人生を歩むための信仰でもあるのです。
 
結果を出そうと必死になる、努力をすることは確かに大切なこと。ただ、それに加えて《縁》が整うような生き方をすることが重要で、実は、そのための仏教、そのためのお寺であることを知って欲しいと思います。結果を出したいのは誰だって一緒で、誰もが頑張っています。その努力が結果に結びつくように、是非お寺で《縁》を整えましょう♪
 
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