ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-03-17 09:46

3月17日の「毎日ぶっきょう」

「世の中には自分に似た人が3人いる」なんて言われることもありますが、今のところ、家族以外の方で「自分に似てるな〜」と思ったことはありません。パッと見渡しただけでも人それぞれ違う顔で、まさに十人十色、千差万別。世界中の人ともなれば、むしろ同じであることの方が不自然であると感じます。そう思えば「違っていて当たり前」というのが、自然なことなんだと気づかされます。

 

ただ、その違いにも《良し悪し》《善と悪》があるものです。「これは俺の個性だから!」と正々堂々と言えるのは良い面・善い面に限る訳で、悪い面を「自分らしさ」だと言うのは、残念ながら《個性》の履き違えだと言えます。私達の心の中では、常に善と悪とがせめぎ合っているもので、そのバランスによって善人になれたり、悪人になってしまったりする。それが人間という生き物です。

 

善にしろ悪にしろ完全に成り切るのは難しいものですが、悪には流されやすく善には流されにくい。なので、自らコントロールしようとする意識を持たないと、悪の方へ行きやすいのが私達の傾向です。完全に悪を排除することは困難なことですが、悪に流されず、善の方へと自ら進んでいくことはできます。その道を教えてくださるのが仏教で、ご信心をさせていただくとは特別な自分になっていくのではなくて、善と悪とのせめぎ合いの中で、より自分らしく生きていけるように《善》の傾向を強めていくことなのです。

 

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