ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-07-23 09:39

7月23日の隆宣寺日記

何歳であっても、筋肉に刺激を与えれば強くなります。実は骨も同じで、適度な刺激を与えると強くなります。この理屈は私達の心でも同じことが言えます。イヤなこと、苦手なこと、辛いことは誰だって避けたものです。しかし、そういった経験は単なるマイナスではなくて、自分自身の心を鍛える糧になっています。
 
また、そういった経験を実際にしているからこそ、同じ立場になった人に自然と寄り添える優しい心や、「同じ経験をして欲しく無い」という人を思いやる心が育まれていきます。たとえ一時は、怒りや憎しみ、恨み、悲しみといった感情に支配されたとしても、必ずマイナスの感情は、プラスに変えていくことができます。そういう変換機能が私達の心には備わっているのです。
 
そのことに気づかせてもらえるのが仏様の教え。その実践をする場所がお寺です。いわば、お寺は未熟な練習生が集まる場所。そういう意味では、全てが管理された、ストレスが一切ない温室ではありません。もちろん、人それぞれに見合った刺激でなければ、怪我をします。それは心も体も一緒です。その辺りを心得て、程よく負荷をかけながら生きていくのも、より良い人生にしていく上で大切なことなのです。
 
*7月20日〜8月19日までは「夏期参詣」の御法門です
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