ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-07-29 11:40

7月29日の隆宣寺日記

仏教を信仰するメリットは一体どこにあるか。たとえば「ご先祖の回向・供養ができる」と言われれば「確かにそうだ」と思う人が多いと思います。むしろ、これ以外に何かメリットがあるんですか?という思いを持たれる人の方が多いのかもしれません。

 

もちろん、私達が生きていく上での様々な願い事を叶えていただけるという御利益や、悩み、苦しみを解決していただけるという御利益があるのも大きなメリットの1つです。しかし、それらだけが仏教を信仰するメリットではありません。もっと根本的で、私達が日々生活していく上で実に大きな影響をもたらしていただける、大きな、大きなメリットがあるのです。

 

それは、この世で「人として正しく生きるセンス」が身につくということです。

 

もちろん、自らの努力によって様々な知識や技術を身につけることは必要なこと。ただ、世界の風潮であったり、大きな流れであったりは、時代と共に移り変わります。それこそ数の論理、いわゆる多数決によって採用された論理は相対的なものであって、絶対的に正しいもの、偏りや歪みのないものであるとの保証は一切ありません。現に、人類はこれまでに何度となく、数の論理で間違った選択をしてきました。それによって多くの人命や財産が失われたことも多々です。

 

そういった論理の瑕疵、欠点は、人間がつくりだしている以上、避けようがありません。誰もが、その時の最善だと思い、多くの人が指示した論理な訳ですから、社会全体の動きとしては、仕方ない部分もあるのは確かです。しかし、この世には決して揺らぐことのない真理、絶対的論理が存在します。そこには誰かの意志が働くことは一切ありません。ただただ、事実として存在している、この世の法則・ルールです。

 

それこそ右でもなく左でもなく、上でもなければ下でもない。全部を兼ね合わせたものでもなければ、無所属でもありません。この真理、絶対的論理を悟ったのが仏様。つまり、仏様が悟る前から歴然として存在していた論理なのです。この世界全体のルールというか、大きな流れに沿って考え、生きていくことが、この世で最も正しく、スムーズに生きていく手段・方法なのです。

 

よって、仏教を信仰することによって、そういう「人として正しく生きるセンス」が自然と身についてきます。信仰心が深まれば、深まるほどに、そのセンスは研ぎ澄まされていきます。それが本来の正しい信仰のあり方であり、大きなメリット・成果なのです。立派な人間になる手段・方法は色々とありますが、実は仏教を信仰する、お寺でご信心をさせていただくこともまた、そのうちの1ついや、最も適切な手段・方法であるといえます!

 
*7月20日〜8月19日までは「夏期参詣」の御法門です
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