ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-08-14 10:29

8月14日の隆宣寺日記

【昨日の隆宣寺日記】でお話しした通り、私達の心の中にある「貪欲(とんよく)」という煩悩が根本的原因となって様々な弊害が起きてしまい、そのために色んな悩み、苦しみを引き起こしています。その弊害の1つが《顛倒(てんどう)》です

 

 

《顛倒》という言葉には「逆さまにする」という意味があります。つまり、私達の心が色んな物事を逆さまにする、逆さまに受け取ってしまうということ。たとえば「善を悪と思ったり、悪を善と思ったり」「得を損と思ったり、損を得と思ったり」いわば、何事においても逆さま、正反対、全てがあべこべになってしまうのが《顛倒》なのです。

 

よって、私達の心が《顛倒》のままで人生を歩んでしまうと、何もかもが自分の考え、自分の願いとは正反対の結果になってしまいます。「これは善いことだ!」「これは得なことだ!」と思って、前に進めば進むほど、どんどん悪い道、損な道を突き進んでしまう危険性が高いということです。

 

私達人間は、どうしても目先の損得だけで物事を判断してしまいます。自分なりに長い目で見て、総合的に考えて算盤(そろばん)を弾く訳ですが、仏様の視野、過去・現在・未来という大局的な判断には遠く及びません。結果、目先の小さな得を選んで、後々になって大きな損をつかむ羽目になるのです。

 

仏様は、そういう私達の間違った価値観、損得勘定を更生するために教えを説いてくださり、また、実際に教えを行動に移し、日常生活の中で体得していけるように導いてくださっています。そうやって《顛倒》が徐々に更生されていけば、自然と正しい価値観、損得勘定が身につき、あべこべだった人生がリセットされ、本当の意味で充実した人生が送れるようになります。

 

どんなに「今」がよくても「未来」でダメになるのであれば、それは正しい選択とは言えません。もし、そのことに「今」の時点で気づけたら本当に幸せなことですが、なかなか、そうはいかないのが人間の悲しい性(さが)と言えます。

 

それでも、人生は必ずやり直すことができます。「あ〜、やっちまったなぁ〜!」という時こそ《顛倒》に気づいて、心をリセットする、人生をリスタートさせるタイミングです。そんな時は是非、遠慮なくお寺にお参りください!全力でサポートさせていただきます♪

 

*7月20日〜8月19日までは「夏期参詣」の御法門です

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