ほんもんぶつりゅうしゅう
2021年04月24日
新型コロナウイルスの対応に関するガイドラインvol.3
新型コロナウイルスの対応に関するガイドラインvol.3
「緊急事態宣言」等を受けてのご奉公について

 新型コロナウイルスの感染拡大はいまだ収束を見ず、現在はゴールデンウイークにかけての人の流れを警戒し、各地に緊急事態宣言が発出されようとしています。これを受けて、宗門として以下の対応を宗内教講に対して呼び掛けさせていただきます。

ただし、このガイドラインは、緊急事態宣言が発令された地域の寺院が、ご奉公を進める上での参考です。地域差や各寺院の事情もありますから、寺院ごとに最新の状況をよく把握してこのガイドラインと照らし、信行道場を護持する最善の判断をしてください。

 なお、このガイドラインは、緊急事態宣言の発出期間を想定したものですが、ここに記した感染予防対策は緊急事態宣言後も継続しての励行が大事ですし、緊急事態宣言の対象地域以外でも実施すべき内容です。各寺院での積極的な対応をお願いします。


1.基本的な考え方

 宗門の基本的な考え方は、令和2年2月26日、および同年4月7日付の通達「新型コロナウイルスの対応に関するガイドライン」に示した通りです。ただし、ウイルスは変異して昨年より強力な株が主流になりつつあり、その一方で国民はもとより各寺院でも一年以上、感染予防対策を学んで対応し、宗内のご奉公では大規模クラスターを出さずにきた経緯もあります。故に緊急事態宣言やまん延防止重点措置に対する受け止め方も地域の実態にあわせた対応がなされるなど、昨年とは事情の違いがみられます。

そこで宗門としては、今回は充分な感染予防対策を講じた上で、現在の各寺院が置かれている状況の中で、安全にご奉公が執行出来る最大限の工夫をして取り組むことを、推奨させていただきます。もちろん、地域の感染状況やご信者の意識によっては、ご奉公の中止や延期も視野に柔軟な対応を取るべきですが、基本は、

① 今できる最善の方法を工夫して、挑戦する姿勢をもってご奉公に臨むこと。

② そのために、感染予防対策は徹底して行うこと。

です。特に感染予防対策については、万が一、ご奉公中に感染者が発生した場合であっても、これをした上での感染か否かで社会的な責任の問われ方は大きく変わります。
ですから、間違った精神論で安易な対策を取らず、細心の情報に注意しながら皆で予防策を強く意識し、御法に疵を付けず、功徳行の場を護らせていただきましょう。


2.各種のご奉公における感染予防対策について

青少年の一座のガイドラインに掲載した感染予防のポイントを紹介します。医師の監修によるものですので、参考にしていただければと思います。

①基本的な考え方
新型コロナウイルスの感染経路は、主に飛沫感染および接触感染です。
●症状が出る前の無症状期は最も感染力が強いため、無症状者つまり全員を対象とした感染予防策を講じる必要性があります。
●飛沫感染予防策は、マスクの着用と3密(密集、密接、密閉)を回避することです。
●接触感染予防策は、手洗いとアルコール消毒です。
●ほかに参詣者の体調や行動を管理し、把握することが重要で、以上のいずれか一つだけを徹底しても有効となりません。すべてが揃って初めて有効な感染対策となります。


②マスク着用の徹底(装着方法、種類について)
●現時点では飛沫を防ぐ最も有効なツールです。
●必ず参詣者全員(教務を含む)が着用します。
●正しい着用は鼻まで覆うこと(右図参照)
●マスクは様々な種類が市場に出回っていますが、最も有効な機能を発揮するのは不織布マスクです。ですから、少なくともお看経中は不織布マスクを着用ください。
●マウスシールドやフェイスシールドのみの着用は禁止。効果としては不十分です。


③3密(密集・密接・密閉)の回避
●密集の回避……寺院内での密集を回避するために、厚労省ガイドラインよる指針では「大声での歓声・声援等がある前提では収容人数の50%」が推奨されています。
●密接の回避……飛沫の飛散距離は1~2mですが、大声の場合は飛沫の量、距離ともに増加します。そこで、特にお看経中はマスク着用に併せて十分なソーシャルディスタンスを確保することが重要になります。席の配置は前後2m、左右は1mの間隔を推奨します。
●密閉の回避……換気が不十分だと空気中のウイルス濃度が上昇します。適度な換気をしてください。(窓の開閉。換気扇の使用等による強制換気など)


④接触感染対策
以下の箇所にはアルコール消毒液を準備し、その都度アルコール消毒の励行します。
…寺院の玄関や本堂の入退室時、共有物の使用前後(例:筆記用具、手すり)、トイレ。


⑤参詣者、ご奉公者の体調・行動管理
参詣者やご奉公者については、以下に該当する場合は参詣自粛をお願いし、自宅でのオンライン参詣等をお勧めください。
●同居家族も含めて、一週間以内に発熱や風邪症状(咳・喉の痛み・だるさ等)がある。
●参詣当日の検温で、37・5℃以上の発熱がある。
以上


令和3年4月23日
本門佛立宗 宗務本庁
宗務総長 小西日演