ほんもんぶつりゅうしゅう
2018年01月01日
ブラジル講有巡教 盛大に!
先月号に引き続き、昨年10月26日~11月9日の講有上人ブラジルご巡教の模様を、柴田教信師の報告で掲載させていただく。

日水公園へ 歓送迎会も
 11月4日は陸路、リンスに向けて214キロの移動でした。リンスはブラジル弘通が始まった地であり、伯国本山・大宣寺がある都市です。今から109年前の第一次移民船笠戸丸で、日本からブラジルに渡られた茨木日水上人が、入植者と共に血のにじむご苦労の下、ブラジルでのご弘通を切り開かれました。
 リンス市街では講有上人が茨木日水上人公園に赴かれ、団参一行も随伴させていただきました。
 この日、宿泊したホテルでは、夕刻より会場を貸し切っての歓送迎会が催されました。ブラジル教区中の寺院から、住職教務と局長が参集し、講有上人へのお礼と感謝を述べられていました。
 ここでも参加教講が講有上人ご夫妻との記念写真を望まれ、またしても行列ができました。講有上人はお疲れも感じさせない笑顔で終始撮影に応えられていました。

大宣寺の法要 水野氏墓参
 11月5日は、いよいよブラジル巡教最後の寺院、大宣寺の高祖会参詣です。併せて開導聖人ご生誕200年慶讃法要・大宣寺創立80周年法要、モライス教竜師・フェヘイラ伯是師・オリベイラ教正師の一周忌法要が併修されました。
講有上人をお待ちするまでの間、一行は境内を案内いただき茨木日水上人の資料館等を見学しました。
3師住職のご回向では、講有上人と出座教務をはじめ、ブラジル全寺院の事務局長、遺族関係者、そしてリンス市長のエドガード・スーザー氏と日本人会代表・松浦あきお氏が焼香をされました。
 ご住職の配川宣徳師は挨拶の中で、80周年の節目に講有上人をお迎えできた喜びと、3年後に迎える日水上人御50回忌に向けてご弘通に励む決意を述べられました。
 引き続き、講有上人よりブラジル各寺院御住職方に辞令の下付が行われた後、講有上人の御法門を聴聞させていただきました。
 ご供養は寺内のホールを会場に参詣教講が集い、3師を偲ぶスライド写真や歌が披露されました。そしてサプライズとして、団参中に喜寿を迎えられた講有上人にケーキが用意され、満場の拍手の中でケーキカットが行われました。
このサプライズは日教寺(お誕生日当日の10月29日)そして日扇寺でも行われました。
 御会式参詣後、陸路にて433キロ、サンパウロに戻りました。

 11月6日はブラジル滞在最後の日、サンパウロ市内のイビラプエラ公園にあるブラジル日本移民開拓先没者慰霊碑にてご回向・献花をさせていただきました。
 ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の副会長である谷口ジョゼ真一郎氏より、日本人開拓移民の歴史と慰霊碑建立の説明をいただき、講有上人ご夫妻が焼香、献花をされました。また日教寺の信徒であるサンパウロ日伯援護協会会長の菊池義治氏の挨拶では、ブラジル社会には仏教の精神が必要であり、佛立宗の教えを弘めてゆく必要性が述べられました。
その後、サンパウロ墓地に場所を移して水野龍氏の墓前にてご回向・献花をさせていただきました。水野龍氏はブラジル移民の父ともいわれ、日本人移民のために生涯を捧げられた方です。あまり知られていませんが、佛立信徒でいらっしゃいました。当日は水野氏のご子息(三男・龍三郎氏)がお参列され、講有上人に御礼のご挨拶をされました。

無事に円成 そして帰国
以上でブラジルご巡教のご奉公が無事に円成しました。延べ10日間で8ヵ寺と3ヵ所を巡った総移動距離3,700キロのブラジル行脚の旅でした。
この日の深夜、サンパウロ国際空港を出発した一行はドバイを経由して帰国の途に就きました。
講有上人ご夫妻始め団参16名は全員無事に帰国させていただき、ご奉公成就のご利益をいただきました。ここにご報告させていただきます。
 なお余談になりますが今回の最高齢は81歳、長薫寺の湯前千松氏でした。このご巡教に際していただかれた財のご利益談を10面にご紹介させていただいています。ご覧ください。    (了)