ほんもんぶつりゅうしゅう
2021年05月01日
次期宗務総長に贈る期待の言葉 小山日秀
この度、新井日現導師が次期の宗務総長に選ばれた事を知り、心から随喜をしております。
個人的には大変親しくさせていただいておりますが、支庁も門末も違いますから、一緒にご奉公させていただく機会はあまりありませんので、個人的な事になり恐縮ですがお祝いの心を込めて、書かせていただきます。
新井御導師とお親しくさせていただくきっかけは、昭和59年、宗門主催で行われましたインド仏跡参拝の折、新井御導師、永江日盡御導師、そして小生が一緒の班になり、汽車の個室(4人部屋)で20日間、共に過ごした時からです。
それまであまりお付き合いをしたことがありませんでしたので、始めは互いに遠慮しておりましたが1時間もするとすっかり打ち解けて、楽しい旅行をさせていただくことができました。あれから、38年間、3人は無二の親友としてお付き合いさせていただいております。
新井御導師の性格は、一見明るく冗談ばかり言っているように見えますが、芯は粘り強く、最後までやり通す方です。 
平成6年から12年間、宗務本庁の弘通局でご奉公されました。本山部長の時には宗門と本山との折衝に尽力され、全ての行事がスムースに運営されました。
平成21年から6年間、第6支庁長をされておられましが、その間、第6支庁を良くまとめられ発展に尽くされました。特筆すべきは、佐渡島の歓要寺の住職を兼務され、年に何回も訪島され、少ないご信者を叱咤激励され、お寺を維持される姿を拝見させていただき、随喜をいたしておりました。
平成27年には埼玉布教区長に推薦され、宗会では議長としてその任に当たり、議事が硬直した時など、穏やかに取りまとめられたとお聞きしております。
このようなご奉公の実績とお人柄により、このたび宗務総長という大役に当選されたのだと思います。
今、宗門は大きな曲がり角に立っております。舵取りを間違えれば、大変なことになりますので、厳しいご奉公になると思いますが、幸い永江日盡導師が副総長に内定されたとお聞きしておりますので力強い限りです。新内局総動員で高祖ご降誕800年の報恩ご奉公も必ずや円成されることと思っております。
私個人としては親友のお2人が宗門の重責にお就きなることに晴れがましい思いを懐いている一方、これからしばらくは親しくお付き合いさせていただくこともできなくなると思うと、寂しい気もいたしております。
幸いご自房の実在寺には充実した教務陣がおられますのでご安心です。くれぐれもご健康に留意されて、ご奉公を成就されますよう心から祈念申し上げます。
(東京・清雄寺住職)