ほんもんぶつりゅうしゅう
2016年10月01日
佛立第26世日良上人、厳かに晋位晋山の式典。宗門総導師就任を内外に宣明。宗内全教講を挙げて慶び祝う
去る7月2日の「遺嘱伝承の儀」により、佛立第26世講有位をご継承された高須日良上人の講有位並びに本山・宥清寺第67世住職について、そのご就任を宗の内外に宣明し、併せて全宗門人の総意でお祝いさせていただく「晋位晋山の式典」が、去る9月8日、宗内諸機関役員、全国寺院・教会の住職・担任・事務局長のほか、本山信徒代表、講有上人のご親族、ご自坊・熊本長薫寺の信徒等、有縁の教講多数が参列して、本山・宥清寺で厳粛かつ荘厳裡に執り行われた。

 当日は台風13号の影響で残っていた雨も、御宝前のお計らいをいただいて開式一時間前には上がり、講尊・第19世日裔上人、第24世日誠上人、第25世日開上人をはじめ、歴代講有夫人方、本庁及び本山各役員、宗会議員、全国寺院教会の住職・担任、事務局長。さらに講有上人有縁のご親族・お弟子、長薫寺信徒等がお待ちする中、午前10時45分、行道を組まれた御講有のお練りの列が本山西門を出発された。
 お練りの列は、本山西門から正門に向かわれ本堂にご昇堂。午前11時より第1部の「晋位・晋山言上式典」が始められ、佛立第26世講有・日良上人が、荘重に晋位晋山の旨を言上、朗々とした力強いお声が本堂の内外に響きわたった。
 一座言上お看経、宗歌斉唱の後、第2部の式典に移り、まずこの日の式典の執行長である木村宗務総長が式辞(四面に全文掲載)を述べ、開式を宣言された。
 続いて御講有・日良上人が進み出られ、御諭告を発せられた。

 この御諭告に応えて、本宗を代表して参議・川井日陵上人が、本山信徒を代表して事務局長・奥順作氏が、それぞれ宣誓を言上申し上げた。
 さらに、宗会を代表して議長の川手日廣師が、全国の支庁長を代表して日高日紀師が、全国教務を代表して伊田日雄上人が、全国信徒を代表して伊藤隆之氏が、それぞれにお祝いの詞を申し上げた。
 式典の終わりに、前講有・日開上人に対し、木村宗務総長より宗門からの功労金が奉呈され、祝電披露の後、副執行長・亀井日魁師の閉会の辞、そして無始已来の言上を以て、晋位晋山の式典が無事に終了。この後、場所をANAクラウンプラザホテル京都に移して、華やかに祝宴が開催された。


[晋位晋山式での講有上人の御諭告]

 本日、佛立第26世講有、本山宥清寺第67世住職の晋位及び本山晋山の式典に当たり、ここに諭告を申し述べます。本年四月、熊本を中心とする九州地方で大地震(おおじしん)が発生し、私は被災者の一人となりました。犠牲者に哀悼を捧げ、被災者が一日も早く平穏な日々を取り戻すことを願います。混乱の中、度重なる余震にも屈せず翌朝から参詣されたご信者と教務の口唱の音声に、私は心の安らぎを得ました。
開導聖人が御教歌に
「しるや人 しらぬやあはれ 妙法に もたれ唱ふる 心やすさを」と示された、その御意を身にしみて感得し、ご信心にお出値いできた我が身の果報を改めて感じたものです。
 
 震災直後から教講による人的支援が進められ、宗内外からの支援物資やお見舞いを受け、教講一体となってご奉公を進める佛立の絆の強さに深く随喜、感謝いたしました。さらに短期間に多大な支援金が寄せられたと聞きおよび、宗門人の篤い思いに胸を打たれました。

開導聖人御指南に
「妙法蓮華経の極意は人を助けんと行ずれば我身をたすかると云う菩薩行也」との御教えの精神を体する佛立信徒が世界に増え続け、声高に口唱の音声が満ちる時、この娑婆に佛国土が実現されると私は確信いたします。
 この上は宗内寺院教会において、なお一層異体同心で教化折伏のご弘通を展開し、就中(なかんずく)、佛立開導日扇聖人ご生誕200年慶讃ご奉公を進め、教務には その陣頭に立つことを強く希みます。かくして下種の御題目をお弘めすることが世界に安穏をもたらし、先師先聖への大恩報謝のご奉公となるのです。
 本日を契機として信心改良に奮起し、三祖の御本意に叶うご奉公に精進されんことを切望し、以て諭告とします。