2020年07月01日

佛立信心とSDGs⑦ 菩薩行の場を維持することになる

前回、SDGsと仏教の親和性の観点から、佛立教講がSDGsに取り組む意義の一つとして、私たちの信行やご弘通ご奉公の社会性を確保する手段であると述べました。今回は引き続き、二つ目の意義について考えてみたいと思います。
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すでにご存じの通り、SDGsは日本語で「持続可能な開発目標」といわれます。これは豊かさを求める中で、生物や社会、そして地球そのものの持続性も合わせて考えるという視点です。
たしかに、私たちの生活をいくら豊かにしても、その基盤であるところの地球が破壊され、生きる場や空間を失ってしまったり、何かしらの犠牲を伴うようであったりしては、元も子もありません。上物を良くすると同時に、土台の部分にも注意を払う必要のあることは論を俟(ま)ちません。 
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私たち佛立教講は、御仏が説かれた全ての教えの根源である上行所伝の御題目をいただき、我も唱え人にも勧める功徳によって、過去世に塗り重ねた深い罪障を消滅し、未来寂光参拝の果報に浴することを目指します。そして、妙講一座に示された通り、再びこの娑婆に生まれ来て、さらに多くの人を教化する、生々世々の菩薩行を志します。
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そのとき、周りの人びとは教化の対象であり、縁のありようによっては、自身の信心を磨き鍛え、罪障を消滅する糧となります。そしてこの社会、さらに土台である地球は、まさに菩薩の道を行ずる場です。現在のところ、この地球をおいて他に人間が住み得る場は見つかっていません。したがって、この社会や地球が破壊されることは信心修行の空間を失うことになります。
私たちがSDGsに掲げられた17の項目を意識し、具体的な取り組みに挑戦することは、自ずから菩薩行の場、罪障を消滅して功徳を積む空間を維持することになるのです。これが私たち佛立の教講と寺院がSDGsに取り組む、二つ目の意義であると考えます。
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中には、一般的な社会活動や慈善活動を、ご弘通や菩薩行の比較対象と捉え、その優位性を論じる方があるかもしれません。しかし、SDGsという視点と取り組みは、尊い生々世々の菩薩行を現実的に可能にするものでもあるのです。