2019年05月01日

海外弘通だより~サンマリノ編 サンマリノ共和国大臣が表敬訪問 宗内への感謝と尊敬の思いを宗会でスピーチ

当紙先月号にも掲載の如く、3月7~8日にかけて開催された第220回定例宗会では、初日の7日にサンマリノ共和国マルコ・ボデスキ文化大臣一行の表敬訪問をいただいたが、その際の小西日演宗務総長の歓迎の挨拶並びにマルコ・ボデスキ大臣のスピーチを、ここに紹介させていただく。
 ○      ○
歓迎の挨拶
 宗務総長 小西日演
ありがとうございます。
本日、我が本門佛立宗の宗会にサンマリノ共和国 マルコ・ボデスキ文化大臣をお迎えするにあたり、本宗を代表して歓迎の辞を申し述べます。
サンマリノ共和国と本宗とのご縁は、今から4年前、2015年の夏。京都佛立ミュージアムにおいて、第二次世界大戦の終結70年を記念して開催された「トランクの中の日本 ~戦争、平和、そして佛教展~」に、サンマリノ共和国 マンリオ・カデロ駐日大使と「サンマリノ・ニッポンまつり」実行委員会・古堅裕子女史がお力添えをくださったことに始まります。
やがて、その展示会は昨年7月、遠く海を越え貴国の国会議事堂において開催されるに至りました。
それは ひとえに、あの展示に寄せた私どもの心を 貴国の皆様がお受け取りくださり、その精神を通い合わせることができたからに他なりません。
どうか、今後とも、文化的な交流を通じて、両国が世界平和の実現に貢献することを念願するとともに、貴国のさらなる発展と皆様の安穏を心から祈念し、歓迎の言葉に代えさせていただきます。
Grazie.
(グラッツィエ)
ありがとうございました。
  ○      ○
宗会でのスピーチ
サンマリノ共和国 マルコ・ボデスキ文化大臣
本日の議会において挨拶の機会を設けて下さったことに感謝いたします。
去年、サンマリノ共和国にて長松清潤住職に出会い、住職のサンマリノ共和国への情熱及び興味に強く心を打たれました。
日本にとっては非常に辛い過去を思い出させる「トランクの中の日本」の写真展の開催の場所として、私達は(世界遺産でもある)我が国の国会議事堂を提供いたしました。そこに努めている執政官の方々、議員、政府関係者、そして毎日数千人訪れる旅行者の心にも、写真展が伝えたかった事実とメッセージが、深く響いたことでしょう。
平和、人と人との調和、他人を尊重する心は、とてもシンプルで当たり前のことでありながら、時として素直に表現することの難しい概念です。
皆様の活動は、誠実な努力を通し、宗教というものを超えて、このような概念をわかりやすく具体的に示していると感じます。
実際に私のような全く信仰が異なる人間でも、写真展を見てそれを強く思い、この写真展を開催された皆様に、感謝と尊敬の思いを抱きました。
また、自然への敬意というものも現代社会に於ける貴重なコンセプトだと思います。その中には、他人を尊重する気持ち、争いを避ける意思、持続性のある進歩を求め続ける事、なども含まれていると思います。
日本とサンマリノの文化は、アジアとヨーロッパという大きく違う部分もありますが、数千年において保ってきた伝統を有する部分は同じです。
これからも、皆さまのご活動が実り、成功される事を祈ります。そして、我がサンマリノ共和国との間に芽生えた絆が、これからも文化的活動を通して、より深まることを願っております。
この季節の日本には、桜の花を愛でる「花見」という習慣があると聞いております。
私にとって桜は、咲き誇る花から呼び起こされる平和と自然への敬意の気持ちと共に、大事な人を失ったという悲しい思い出があります。
あの悲しい日も、見事な桜が咲いていました。そして突然目の前に現れた満開の桜を見て強く思いました。不安や悲しみの時、心が弱っている時にこそ、変わらぬ自然の流れや、季節や自然との調和こそが、そういう痛みを乗り越えための力となるのだと。
このお寺の周りにも、立派な桜の木が何本もあり、今年も素晴らしい満開のときを迎えることでしょう。桜の開花の頃にまた日本に、ここ京都に来ることができたら、今度は皆様と一緒に、是非「お花見」を満喫したいと強く願っております。
これからも両国の平和と、皆様が健やかな日々を過ごされることを心から祈っております。
ご清聴ありがとうございました。